6~10
手の内の闇
あなた、そこのあなた、何をしておいでですか
はあ、ふむ、目を閉じると瞼の裏から悪夢がやってくる
ええ、もちろん笑いませんとも
それはぐろぐろ回ってきますか
ああ、それなら大丈夫
大丈夫です、あなたの悪夢は取り押さえました
さあすっかり、この中に閉じ込めております
ええ、もうすっかり、私の手の内です
けれどまた、私が手を開いたら
悪夢はまたあなたの目の内
だからすっかり押さえてください
私の手をずっと、握ってください
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