エルフの弓

 ドラゴン退治の為に俺は今住んでいる村からドラゴンが目撃された山へ向かって直進しているとドラゴンから逃げ惑うエルフ女の子を助けて、すぐさま現れたドラゴンに対し早くも臨戦態勢をとる事になる。


 このドラゴン初手でいきなり火球を放ちやがった。知性もありそうだし、どう戦うかと悩んでいたが先程あったエルフの女の子が現れて俺に対して叫んだ。


「あのお、やっぱり逃げてください!魔力の持たないあなたではドラゴン相手には無謀です!」

「っていうか逃げたんじゃないのか⁉なんでわざわざ危険な所に戻ってくるんだ!」

「あなたは私を助けてくれました、それなのに自分だけ逃げてはあなたに申し訳ないです、一緒に逃げましょう!」

「俺を見捨てないでいてくれたのはありがたいが、さっきも言ったように俺はこいつを倒す理由があるんだ!」


 一緒に逃げよう、そう言ってくれたのは嬉しいが、村人の為にもこいつは倒すか、せめて軍隊が来るまで時間を稼がないとな、そう考えて俺は剣を構えやドラゴンに飛びかかった!


「す、すごい!なんてジャンプ力なの!」


 エルフの子は俺のジャンプ力に驚いていいるが、俺はドラゴンの目をまず剣で斬りさく事に成功した!


「ドラゴンの目を剣で⁉何なのあの人?」


 どうやらこのドラゴン、物理攻撃がきくタイプだったようだな、それに目は比較的生物にとって防御力が弱いし、相当痛がっているのが分かる。


 だが痛がりながらも奴は暴れだすように火球を吐き、俺はその火球をかわす。


「おっと!こりゃあ早く倒さないとな、だがこうも暴れるように動かれるとどうすりゃあ」

「あの、あなたがどうしても戦うなら私にもお手伝いさせてください」

「君がか!さっきも逃げ回っていたじゃないか、すぐに去れ!」

「さっき私が逃げていた時と違ってあのドラゴンにはダメージがあります、だから私もお手伝いします、これで」

「弓か、だけど効くのか?」

「私エルフの仲でも弓の名手なんですよ、それに魔力も込めるので足止めには十分かと」


 弓の名手か、よし!ここは頼らせてもらうか、動きが止められればあとは奥義で倒せる。


「分かった、ええっと……」

「私はエルフのシーナと申します」

「分かった、俺はリッキーだ、頼むぞシーナ!」

「はい、リッキー様!」


 そうシーナが言うと、暴れるドラゴンの足に矢を放った、何かオーラのようなものが矢に纏われていたが、あれが魔力なのだろう。


 ドラゴンの足に矢は刺さり、文字通り足が止まった。覚悟しろドラゴン、俺の剣を受けて生きていると思うな!

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