第6話 仲間を造ろう!
今回受けた依頼には達成までの期限が設定されていない。
地下のゴーレムはこちらから近づかなければ動き出すこともない。
そういうわけで、私はゴーレム工房の地上階部分を勝手に使い時間のかかる儀式魔法の準備を進めていた。
私の持つレベル1
死んだ人間や動物、魔物の骨に死霊を宿らせて自身の手駒として扱うことができる。工房の地下にいるガーゴイルとの戦いでは
小柄なゴブリン2匹分の骨で
ここにはゴブリンの死体が6つあるから
つまり、地下室のガーゴイルとの戦闘に3回は挑戦できるわけだ。
ガーゴイルは地下の持ち場を離れすぎることは決してないから
レベル1の死霊術では3体の
野兎や山菜を食べて3日。
いよいよ、
古の魔法使いが作ったゴーレム工房の地下にいよいよ挑む時が来た。
地下工房の扉を開けると、室内には魔法の物品が並び、最奥部には石でできた悪魔の姿を模したゴーレム、すなわちガーゴイルが控えている。
先頭を
棚の扉に手をかけた瞬間、ガーゴイルが動き出しこちらに向かって飛んでくる。
ガーゴイルの命中率の高さに対して、私の作った
その間に、棚から目当ての品を探し当てないと……。
結果から言えば最初の2回は失敗に終わった。
目的のアイテムを見つける前に
しかし、3度目の挑戦でついに私は見つけることができた。
私が探していたのはこのゴーレム工房の主であった魔法使いが使用していた魔導書だ。
この世界の魔導書は大きく分けて2種類ある。
ひとつは、魔法やマジックアイテムの扱い方を書いた説明書。
もうひとつは本自体が魔法の発動体として働く本物の魔導書だ。
魔法の発動体である後者さえ手に持てば、それがどんな魔術体系の発動体であろうとも、必ず1レベルで技能習得しているはずの私には対応する魔術スキルが使える……!
「第一階梯 古代魔法。【
私の放ったエネルギーの塊がガーゴイルを打ち倒す……そんな光景を想像した私の予想とは裏腹に、ガーゴイルに直撃した魔力は予想よりも遥かに大きい爆発を引き起こし、地下室の天井が崩れ始めた。
は? なんだこの魔法の威力は……。
崩落する地下工房に生き埋めにならないように私はあわてて地上への階段を駆け上がった。
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