第14話 タイトル

 聞いただけで、心がゾワッとする小説のタイトルを上げてみる。





湯殿山麓ゆどのさんろく呪い村】 山村正夫・著





 即身仏を扱ったミステリー小説なんだけど、映画化もされていて、子供の頃にテレビで見て、めちゃくちゃ怖かったのを覚えている……

 この時代の角川映画はマジで怖い。


 金田一シリーズもそうだし――やはり時代かな?


 どんなに特殊効果や映像技術を駆使しても、現代ではあの独特な雰囲気は絶対に出せないと思う。





 怖いタイトルと言えば……




 やはり横溝正史だろう!(偏見ですまぬ)



 カクヨムだから角川ビイキするわけじゃないけど(笑)



 杉本一文すぎもといちぶん氏のイラストで装丁された横溝正史の小説を、私は全巻持っている。



 初版と重版でイラストが異なったりするので、全部は網羅してませんが……

 その独特なタッチで描かれるイラストが、横溝ワールドに合っているのだ。


 我が家宝です。



 そんな横溝氏の作品にも、聞くだけで心がゾワっとするタイトルが幾つもある。


 八つ墓村は言わずもがな。

 悪霊島に獄門島。


 悪魔が来たりて笛を吹く。


 犬神家の一族に悪魔の手毬歌。




 そして、私が一番ゾワッとするのが――





【病院坂の首縊くびくくりの家】






 このインパクト、どうよ?


 病院坂って言う名称だけでも何だかゾワゾワするのに、首縊りの家よ。

 首縊りの。


 人が首縊ってんのよ。


 病院坂の事故物件よ。




 この作品。

 金田一耕助最後の事件ってことなんだけど、上下巻で読み応え十分。



 もう何度も読み返してしまったけど、一度記憶をなくしてもう一度最初から読み直したいくらい好きだ。



 やっぱり、ミステリーっていいな。



 2024・12・4

 天気 晴れ

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