雪より甘く

結音(Yuine)

少女は天使に会いたかった。

Side 少女

再会

 私は、天使に会いたかった。

 肉体を離れたたましいは、天使が迎えに来てくれるのだと思っていた。


 みずから引きがした肉体というかせは、うつわだけになってもまだキレイなままだった。


 それもそうだ。


 少しでもキレイな方法を選んだのだから。

 当然と言えば、当然か。

 それでも、

 みにくい肉塊をのこしてくことを

 両親にはあやまらなければならないだろうか。



 私は解放されたのだ。


 しばられた身体からだを手放し、

 空へとんでいけるのだ。


 さぁ、天使よ、迎えに来て!










  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る