Rp:6 後発率の向上 その1
「谷口先生なんですが、今はGEに関してマイナスのイメージは無いみたいです。
今後は一般名処方にしてくれるそうなので薬局の方でも積極的にGEを患者さんに勧めていきましょう」
当面の薬局の方針としては後発品の調剤割合を上げることになった。
現在の薬局運営においてGEの使用割合を上げることで「後発医薬品調剤体制加算」を算定することは必須だ。
ホーム薬局では先発品の調剤割合が多いため「後発医薬品減算」を受けている。
まずはここを回避し「〜加算1」を目指す。
また10月から施行された「長期収載品の選定療養」
これも注意しなければならない。
「まあ安い=効き目が悪いと考える人も多いでしょうけど、それを説得するのも仕事でしょうね。。なにか良い資料とかあるんですか?」
中川さんは小林さんから説得をされたようで、渋々ではあるが後発率の向上に関して理解をしてくれたようだった。
「患者さん向けの説明様リーフレットももちろんあるので卸や薬剤師会に確認して資料を揃えてみましょう。
それと合わせてスタッフ側もある程度はGEに関して勉強しておく必要がありますね。」
「わたしたちもですか?その資料を見せればどうにかわからないですかね?」
「確かに資料を一緒に読みながら説明することも出来るかもしれませんが、なにか質問されたときに困ると思います。
例えば、患者さんから『なぜGEは先発品と比べて安いの?効かないんじゃない?』と聞かれたらなんと答えますか?」
「え、、そうですね。『成分は同じなんでちゃんと効きますよ』とは答えられるけどなぜ安いかはちょっと分からないです。」
先発品とGEの大きな違いは開発コストにある。
先発品は新しい成分を見つけ、用量の設定や安全性に関する試験、製剤化や特許申請など莫大なお金と時間がかかる。
それに比べてGEは元々先発品があるのでそれら諸々のコストがかからない。その分薬自体を安く提供出来る。
GEは安いだけがメリットではない。先発品ではなかった剤形や大きさのものを作ることが出来る。
例えば先発品より小さい錠剤にしたり、苦みを抑えて子どもでも飲みやすい剤形にしたりなど、各社の努力が見られる。
「案外知らないことが多いですね。勉強なんて要らないだろうって思っていたのが恥ずかしいです。。」
「まずはスタッフ、もちろん事務さんもGEについて勉強して、患者さんからどんな質問をされても自身を持って答えられるようにしてみよう。
この県薬が以前作って配布された資料はとてもわかり易くて良いと思う。患者さんにどんな説明の仕方をすれば良いかも書いてあるしね」
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