第19話


「そうだ、そうだ。あんな女やめて俺にしておけ」



周は何故か俺の隣で同じようにビールを一飲みすると、真顔で俺を覗き込んできた。



不意打ちに覗き込まれて、俺はびくりと身を後退させた。



隙を見せたら襲われる。



こいつは危険人物だ。



だけど……



切れ長の瞳に、思った以上に長い睫。きりりとつり上がった精悍な眉に、すっと通った鼻梁……



唇は少し薄めで…ちょっと色っぽい。



ホントこいつ…整った顔してるな。



なんて思って、はっとなった。



いかんいかん。俺何見惚れてんの!?



こいつは男で!恋愛なんてもってのほかだ。



って言うか疑問に思ってたんだけど……







「あんたってつまるところ、ゲイなのか?」






俺は気になっていたことを聞いてみた。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る