天使の休息<詩集>
ありもと優
第1話 ひとひらの静寂
がんばって
無理をしなくても
ひとつ休みをいれて
少し眠ろう
私たちの後ろめたさは
生きている限り続く
自分に
相手に
いつも危険な矢を
向けている
気狂いじみた思考
身震いする感情
一歩踏み出せば
それは表裏の錯覚にすぎない
言葉を
証明庫のように取り扱っても
なにも残らない
残酷な紙きれの山が
積み上がるだけだ
そんな部屋は
必要ない
はじまりを感じたのは
強烈な涙の後だったから
私が解き放たれたものと
あなたが選んだ色彩は
深部のそこで
手を繋ぐことができた
形なきものゆえに
胸の内に照らされている
私の腕や足
あなたの瞳や手のひらから
その熱は放出されている
確かな時間が
ここにはあった
私は優しい心で いま在る
あなたは微笑んでいるだろうか
また どこかで出逢ったときは
もうひとつの話をしよう
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。