第58話

「「…………」」




進藤と目が合う。



その瞬間、全て思い出す。




『絶対にそんなのは許さねぇ』




そう言われ……言われ……。




何度も何度も……。




「桜竜っ!!目が覚めたんだな!!良かった!!」




ホッと微笑んで進藤が近づいてくる。




!?




「わぁああああああああああああああっ!!」



「桜竜!?」




アレはなんだ!?


アレはなんだ!?



アレはっっ。



何度も何度も進藤の唇がっっ。




「わぁああああああああああああああっ!!」



「ちょっ桜竜っっ」




あたしは進藤に布団を投げ……枕を投げ……




「来るなーっ!!」



「がっ!?」




メコッ!!




進藤の顔に渾身の力を込めて投げた目覚まし時計がめり込んだ。




「桜……」




あたし……進藤と……キスした!?



なんで!?


どうしっっ!?




「桜竜!!」



「わぁああああああああああああああっ!!」




あたしの攻撃をもろともせず、ついに目の前に来た進藤。



もうパニックしたあたしは、そんな進藤の顔に




「ごっ!?」




今度はパンチをめり込ました。



そんな時……




「何事ーーーっ!?」




もう一人、部屋に入ってきた。



あ……この人




「どうした桜竜ちゃん!?焔に襲われたか!?」



「!?」




襲っ!?





「うるせぇ大地。あっち行ってろ」



「えー、って睨むなよ。へーへー」



「ちょっっ」




大地さんとやらっっ。




「行くなーっ」



「へっ!?」



「あっ!?」




あたしはベッドから飛び出すと大地さんとやらの背中に抱きついた。




今っっ、今、進藤と二人にされてもっっ。




「大地……。桜竜を離せ」



「いやいやいや、どう見ても抱きついてんのは桜竜ちゃんの方だろ!!」



「ははははは半径一メートル以上近づくなっ、変態!!」



「桜竜……」



「「ひぃいっっ」」




なんかっ、なんか物凄い怒っ!?




「顔真っ赤にして、上目遣いが可愛いーーーっ!!」



「「ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーーっ!?」」




大地さんとやらごと進藤に抱きしめられた。













変態ーーっ!!

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