第6話 いつもと同じ
「おはよ!」
一番最初に合流する交差点で、ニコニコしながら紗依が挨拶してきた。
「おはよう、起きれたんだね。」
「うん、頑張っちゃった。少しでも長く一緒にいたいからね。でも、明日からはどうかなあ」
私たちはもう、いつも通り。強いて言うなら意識が変わったことくらい。
「…手」
ぴんと手を差し出される。
「繋ご」
「うん」
手を繋いでいると言っても女子同士。他の人に見られたとしてもいつもの戯れとしか思われないだろう。
「今日の課題ってなんだっけ」
「えーっと今日は…英語だね」
なぜか紗依は毎回私に聞いてくる。自分で確認すればいいのに。まあ、私としては話せるからいいけど。
「紗依ちゃーん!」
どこかから声が聞こえる。
「なあにー?」
私を一瞥し、紗依は走り去った。そう、紗依は私とは違ってたくさん友達がいる。でも納得いかない。さっき少しでも長く一緒にいたいって言ってたじゃん。私たちは両思い。なのになんでそっちを優先するの?話し相手なんか他にいない私は本を持ちながらも紗依を見ていた。
話し声は聞こえなかった。
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