#15 深夜徘徊

波瑠は入院すると、トイレを探して廊下中を走り回り、トイレが見つからないと廊下で楚々をしてしまう事があった。


アンコ様「波瑠くーん。おむつした♡」


「嫌だよ。金が無い」


「波瑠くん。お金持ちじゃん」


「もう使い切った。アパートも無い。何もかも捨てた」


「これ、前の患者の余りだから使って」


「だめ、だめ」


「そんな事言わずに♥」


「だめだったら」


「おむつしなかったらクリーニング代でもっとお金かかっちゃうぞ!」


「わっかりましたー。隊長」


波瑠は渋々おむつに履き替えた。



。。。

波瑠は完全に夢遊病だ。寝ている間によく歩き回ったり、携帯をいじっていることがある。


アンコ様はそんな波瑠を暖かく見守る。

こんな関係がもう16年続いている。

いつか終わるかもしれないが、記憶には生き続けるだろう。




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