第24話 スポーツマンシップ
小学生の頃は、すべての運動部に所属していた。
サッカー部ではレギュラーとして、強豪の小学校と対戦したことがある。
その学校のレギュラーは、サッカークラブに所属する選手が多いと聞いていた。
FWの僕には、マンマークで1人のDFが張り付いた。
試合中、彼は僕にずっと悪口を言い続けた。
知らない人に何を言われても、それ自体は苦ではなかった。
ただ、彼がひどく痛々しく、悲しく思ったのを今でも覚えている。
社会人2年目に、高校時代バレー部に所属していたという後輩が入ってきた。
その高校はバレーの強豪校で、宗教教育を通して人間愛を育むことでも有名だった。
彼らの試合でも、やはり相手の悪口を言い続けるらしい。
相手を徹底的に煽り、ミスを誘う。
一度ミスを犯したら、それをネチネチと責め立てる。
そして、勝利を得るのだという。
かつてのサッカー少年も、先輩やコーチにそう教わったのだろうか。
それが「勝つための戦術」だと。
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