仲間にすら「強キャラ」と言われる存在になりたいんです!

@nonnon629

プロローグ

それは、本当に、本当に些細なことだった。

きっかけは俺がタンスの角で小指をぶつけたとき…

俺はまだ高校生だった。


母さん…俺、将来なりたい仕事やっと決まったよ…!

彼女もできたし、部長にもなれたし、成績もよくなったし、

けれど…あれ?おかしいな…


このあったかいの、なんだろう…

真っ赤で、少し匂って、あれ、急に眠気が…


「…い!…おにぃ!、…っかり」


うるさいなぁ、あっ、そういえばあいつ生徒会長なったんだったけか…

自慢の妹だなぁ、俺…祝ってやれてなかったなぁ…


瑞希さんも、初めて俺と付き合ってくれた記念すべき一人目の彼女だ…

明日でちょうど三ヶ月記念日だなぁ。


母さん、みんな、なんにせよ…


俺は一旦寝てきます。




こうして、俺は死んだ。

タンスに小指をぶつけ、その衝動で壁に頭を強打し、当たりどころが悪かったらしく、血を吹き出して倒れたのだとか…それで、失血死。


そんな、やっと変わり始めた俺の人生はあっけなく終わった。


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