根無し草のタンブルウィード
夢咲蕾花
誰もがやらない言い訳を探す天才
完結保証! と銘打って、連載作品を載せている。実際エピローグまでの予約投稿は済ませていて、あとは最終更新日に合わせて完結ボタンを押すだけ。今押しちゃうと完結状態のまま連載されるという珍妙なことになりかねないのでそうしています。
22話くらいの予約投稿で、毎週木曜日曜の更新で、最終更新日は2025年1月30日の木曜日。
実はこの予約投稿は非常に億劫だった。やり始める前は「土曜ごとに日木の分だけ更新していけばよくないか」とか「今じゃなくても、すでに今月分は予約投稿したしな」みたいな変な甘えと油断があって、逃げる口実、やらない言い訳を探していた。
どっかで見たが、人間は「やらない言い訳を探す天才」らしい。とにかくあれこれやりたくないと。
実際、自然界のライオンは基本やる気がない。暇があれば横になってぐったり、日除をして過ごしている。だがいざ狩りをするとなれば彼らは恐ろしいパワーと敏捷性を発揮し、ヌーやシマウマを捕らえ、捕食する。
動物はその「いざ」のときのために普段は力をセーブするようにできているらしい。
うちの飼い猫も普段「お前らいっつも日向ぼっこしてない?」ってくらいポケ〜っとしている。だが俺が近づくと逃げる。たまに天敵に出会したテンションで逃げられるので若干傷つく。
話が逸れた。
とにかく人間も元を正せば野生に生きていた生物だから、「余計なことはしたくない」と思うのは自然で、その「余計なことをしない言い訳を探す」というのは脳に刻まれた本能のようなものらしい。
とはいえ俺たちは原始人じゃない。望もうが望まなかろうが現代人で、文明人と言われる存在だから、理性で行動せねばならない。
そして、往々にしてその方法というのは本能的で、笑ってしまう。
作家なら聞いたことがあるだろう、そう、作業興奮だ。
やる気は存在せず、行動の後についてくるというのは有名な話。まあ「その一歩目の行動が大変なんだよ」ってのが正直な本音なんだけど、「やるか」と一歩踏み出すと意外とすいすいことが進む。進む時はそのまま進めるかの理屈で、冒頭の話にようやく戻るが、予約投稿を終えた。
ただ創作となるとやり始めて5分しても10分してもやる気起きねえなあみたいなことは多々ある。そのときスパッと見切りつけて別のことをできればいいのだが、俺はそれができなくて、ひたすら、便秘三日目みたいな具合で必死に文を捻り出そうとする。もしその様子を俺が客観視できる、二つ目の肉体から見ていたら「もういいからお前モンハンでもしてろよ、無駄だよその時間」と頭を軽く叩いている。
私はつまりは、非常に難儀で面倒臭い、扱いづらく、面妖で、最近また頭皮が薄くなってきて「これ伸ばしたら目立つし、定期的に刈り込んだ方がいいな」とか思っている、そんな妖怪気取りの人間です。
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