15
*
その後、バイトが終わり、
「きよら、あのさ、バイト始めたのは」
わたしは力なく笑う。
「分かってる、彼女に会う為、だよね……?」
「は?」
「お似合いだと思う、だから」
「悪女、今日でお終いにするね」
「今までありがとう、感謝しています」
「これ、今まで貰って貯めてたバイト代」
「いらねぇよ!!」
わたしが委縮すると
「……ごめん、大声出して」
「頭冷やしてから帰るから後は好きにして」
…………あぁ、
悪女、終わっちゃった。
早く帰って、荷物まとめて、
これから新しく住むところ探さなきゃ。
そう思うのに、
わたしは
後ろからぎゅっと制服の裾を掴む。
「一人で帰るだなんて、もう無理」
「
「
「一緒にいさせてくれるのなら、どこまでも堕ちたっていい」
「……何それ」
「俺、悪女だなんて一度も思ったことないよ」
わたしは絶望してパッと制服の裾を離す。
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