2
*
「
べちゃっ。
上級生の怒鳴り声と共にソフトクリームが、
わたしの長髪にべっとり付いた。
そんな昼休みを過ごすわたしは、
少し開いていた1階の廊下の窓をガラっと全開に開けて、
わたしの隣にかっこよく飛び降りてくるさくら色の髪をした男子、
「俺のきよらに何してんの?」
「ひえっ!
顔を青ざめた金髪女子の上級生は謝り去っていく。
「きよら、ごめん。一足遅かった。大丈夫か?」
「うん、大丈夫、制服に付かないように回避したから」
わたしは笑い、鞄からタオルを出す。
「それにしても、せっかくのふわふわのソフトクリーム、勿体ない」
「ソフトクリームより自分を気にかけなよ」
「きよら、ほら貸して」
「あ、うん」
タオルを手渡すと
「こ、
「甘い香り」
「髪早く洗った方がいいな、帰ろう」
キミの悪女になった日のように。
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