Episode 17 動き出す勇者達



《SIDE ; 御剣優弥》


 ーー翌日


 今日、僕たちはミーシャさんに呼び出された。

僕たち、というのは石田君、池内君、白瀬さん、僕、の4人だ。


 僕と石田君は近距離戦闘向きで、池内君は後方援護戦闘向き、そして白瀬さんは回復向き。

ってことは、どこかに戦いにいくということになる。


 先日の話も踏まえると、そろそろ『古竜の巣』に向かうってことかな。


「みなさま、お集まりいただきありがとうございます。ご察しの方もいらっしゃるかと思いますが、そろそろあなたたち4人に『古竜の巣』へ向かっていただきたいと思っています」


 やはり、僕の予想は当たっていたようだ。


「分かりました、出発はいつ頃にしますか?」


 僕は尋ねた。

 

「そうですね・・・みなさまの旅に出るご用意が整ってら、ということにしましょう。出来ることなら明日が良いですが、流石に今日中に支度をしろというのは無理な話。

明後日くらいでよろしいですか?」


「はい」「ああ、構わない」

「了解した」「かしこまりました」


 僕たち4人は同時に返事をする。



 ついに、か。

たぶんこれまでの弱めの魔物と違い強いやつらも多くいるだろう。気を引き締めないとな。


 それに、白瀬さんを守ったりもしなければいけない。

足手纏いと言うわけではないが、気にかけなきゃいけない存在であることは事実だ。


「今日中で荷物をまとめて、明日にでも出発できるようにします」


 僕はそう意気込んでミーシャさんに伝えると、

顔を満面の笑みにして驚きながらも喜んでくれたようだ。


「みんなにはすこし迷惑をかけるかもしれないけど、いいかな?」


「ああ」「俺もそれでいいぞ」「異論はないわ」


 みんな賛成してくれた。

となれば、今すぐにでも部屋に戻って旅に出る準備を始めるべきか。


「じゃあ、ミーシャさん、僕たちは部屋に戻って準備を始めるよ」


「ええ、よろしくお願いしますね」



 何を持って行こうか。

剣と盾と食糧と、そんなくらいか・・・・・


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