案件17.バズレイダの英雄
『チャンプファイヤー!!』
総勢1万以上の
100人近くの
「コイツら、人じゃねえのか!?」
その時カネリファイヤの側に、
「聖女様のご命令により、あなたをサポートします。人由来の
「つまり矢印がないヤツは、遠慮なく焼いていいんだな!」
カネリファイヤが辺りを見回すと、周りに矢印がついた
それを確信したカネリファイヤは、チャンプファイヤーで辺り一面を火の海に変えた。
「アチィ!」
「おい止まるな!」
カネリファイヤのボディは高熱に強く、1500℃の炎すら暖かく感じるほどだ。
だが炎の中で自由に動けるのは、カネリファイヤだけではなかった。
「この程度の炎など、オレには効かん!」
炎に強くガタイのいい
「ほーん、ならコレはどうだ!」
カネリファイヤの右拳が激しく燃え上がり、そのままボディーブローを決めた。
『バーニングストレート!!』
次の瞬間、ガタイのいい
バーニングストレートは、殴った相手の内側も焼き尽くす必殺技。
ガタイのいい
「強い・・・!」
「まさか本当に、一人でやる気か!?」
「いやお前ら見てないで手伝え!」
結界の中で戦いを見守っていた
ちょうど11時、カネリファイヤが撃破した
それでも彼女の顔に、疲れた様子は全く見られない。
「残り、8931です」
「ちょうど身体が温まったところだ!」
その時、カネリファイヤが鎖や首輪、粘着液などで動きを封じられた。
「手こずらせやがって・・・」
「仲間の敵を取ってやる!」
流石もカネリファイヤでも多勢には無勢、絶体絶命のピンチと思われたが―
「・・・おいルニエル、【
「聖女様からお預かりしています。ただし、制限時間は5分です」
「十分だ!」
「コイツ実体がないのか!?」
ルニエルが鍵のようなものを取り出し、カネリファイヤの胸に差し込んだ次の瞬間、ガチャという音と共にカネリファイヤの身体がゴオオと激しい炎に包まれた。
「なっ何だ!?」
炎がかき消え、右半身の痣から激しい炎を放つカネリファイヤが現れた。
先程
11時3分、
「カネリファイヤ、
「覚悟しろよテメェら、もっともっとゲキアツにしてやるぜえ!!!」
「怯むなあ!パワーが上がった位で、この数に勝てるはずがない!!」
9千人近くの
『最大火力・・・チャンプファイヤー!!!』
放たれたのは炎ではなく、オレンジ色に輝く熱線だった。
熱線は直撃またはすれ違った百近くの
同じ頃、聖地が激しく揺れ避難所の人々は不安と恐怖に怯えた。
「キャアアア!!」
「爆発!?地震!?」
最大火力チャンプファイヤーの余波が、結界の中にまで及んだのだ。幸い怪我人は一人もいなかった。
「一体何が起きてるんだ!?」
「炎を操る
「そんな馬鹿な!」
「いや、そんな馬鹿なことが出来る
「カネリに間違いない・・・!」
結界の外では、最大火力チャンプファイヤーの威力を目の当たりにし、
二千近くいた仲間が一瞬で消し飛び、およそ百平方kmが焼け野原になったからだ。
「・・・は?」
「何だよ・・・これ・・・」
「残り、6302です」
「あと半分より多い感じか!」
「も、もう一度だ!もう一度ヤツの動きを止めろぉおおお!!!」
『超粘着弾!』
『金縛り光線!』
『バインドチェーン!』
『重力10倍!』
『結界封じ!』
「どうだ!これでもう動くことはほぼ不可能・・・」
その時、カネリファイヤの身体が発光し始めた。
『ゲキアツ・・・フラーーーッシュ!!!』
カネリファイヤの全身から激しい光が放たれ、光を浴びた
「ギャアアアアア!!」
「熱・・・い・・・」
カネリファイヤを拘束していた異能も光で焼き尽くされ、再び自由を取り戻した。
一方結界の中で、
「す・・・すごすぎる・・・」
「そういえば、聞いたことがある・・・」
「バズレイダが侵攻された時、国内の
「その時、数万の
「そいつは右半身が燃えていて、『バズレイダの英雄』と呼ばれていた・・・」
「それって、あの子のことか!?」
「もう、アイツ一人でいいんじゃないか?」
「お前らもボサっとするな手伝え!」
「残り、3755です」
「もう一息だな!」
11時6分、1万近い敵の軍団は既に3分の1近くまで減っていたが、
To be next case
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