第95話

――――今度それするわ。いいこと教えてくれてありがと。俺なら旦那の実家に入れるけどね





早速やってくれた―――――――




「お父さんが、この手紙見ちゃって。紫乃ちゃんの実家に怒鳴り込みに行きそうな勢いだったのよ。必死に止めて今は落ち着いてくれたけど。もう、私どうしたらいいのかわからなくて……」



「昨日の手紙って、なんのことだよ!!ちょー、貸して!!」



健は義母の手から手紙を奪いとるなり、目を通していった。



「……なんだよ、この手紙。ありえない。もしかして父さんも母さんもこんなの信じてんの??紫乃が、不倫なんかするはずねえだろ!!」



「信じてるわけないじゃないの!!ただ私は、どうしたらいいのかわからないから相談に来ただけなのよ!!」



「相談なら電話でしろよ!!わざわざ家に来る必要ないだろ!!ちょっとパニックになりすぎだわ!!」



「次は、お父さんの職場に大量の手紙送るとか言われてるのよ??こんな恐ろしい手紙見てパニックにならない方がおかしいじゃない!!」



「うるせえわ!!こんなのただのイタズラだから!!絶対、父さんを紫乃の実家には行かせないでよ!!大変なことになるから!!」

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