第17話

 

### 将門軍


1. **平将門(ひらまさかど)** - **山田孝之**

- 若手の実力派俳優。真面目で強い意志を持つキャラクターにぴったり。


2. **藤原玄茂(ふじわらのはるもと)** - **ディーン・フジオカ**

- 聡明で落ち着いた雰囲気を持つ俳優。戦術家としての冷静さを表現。


3. **妃(きさき)** - **長澤まさみ**

- 可憐でありながら強い意志を持つ女性。将門を支える存在感が魅力的。


4. **黒田(くろだ)** - **杉野遥亮**

- 若手俳優で、純粋で勇敢な青年の役を演じるのに適している。


### 貞盛・秀郷連合軍


1. **藤原貞盛(ふじわらのさだもり)** - **渡辺謙**

- 経験豊かな俳優で、冷酷さと強さを両立できる魅力がある。


2. **藤原秀郷(ふじわらのひでさと)** - **松坂桃李**

- 深い演技力と存在感を持つ。冷静で戦略的な性格を表現。


3. **源義家(みなもとのよしいえ)** - **山田涼介**

- 若手ながら実力派で、勇敢で情熱的な役にぴったり。


4. **女侍(おんなざむらい)** - **井上咲楽**

- 戦う女性キャラクターをしっかり表現できる、美しさと強さを兼ね備えた俳優。


### その他のキャラクター


1. **村人たち** - 複数の若手俳優や女優(例えば、横浜流星、清野菜名など)を起用し、リアリティを持たせる。


2. **伝令役** - **賀来賢人**

- 明るく、機敏な雰囲気を持ち、情報を伝える役割をこなすのに適している。


このキャスティングにより、キャラクターの性格やストーリーに深みを与え、物語をより魅力的に演出することができるでしょう。

 


 本編:将門軍の壮絶な戦い


――下総国川口、戦場――

風が荒れ狂う寒い午後、川口の平原に将門軍と貞盛・秀郷連合軍が激突していた。遠くの山々からは薄雲が流れ、戦場は硝煙と血の匂いで満ちている。将門は、手に取るように自軍の状況を見つめていた。兵力は5000人から1000人足らずに減り、士気が低下しつつあった。それでも、彼の目は鋭く、冷徹なまでに戦況を観察している。


将門

(心の声)

ここで退けば、全てが終わる。しかし、撤退したところで何も変わらない。まだ、戦える。


将門は短く呟くと、前方に目を向ける。自軍の少数の兵が必死に戦っているが、相手の連合軍――特に藤原秀郷の軍――の精鋭たちは、老練な戦術と豊富な兵力で次第に将門軍を押し込んでいく。副将・藤原玄茂とともに、将門は戦場の最前線で奮闘していた。


玄茂

(急報を持って駆け寄る)

将門公! 敵軍の動きが激化しています。貞盛と秀郷が共に進軍しており、我が軍の左翼が崩れかけています!


将門

(冷静に)

左翼の支援を急げ! どんな犠牲を払っても持ちこたえろ。


玄茂は一礼し、再び戦場に向かって駆け出した。だが、次第に敵軍の波状攻撃が強まり、将門の周囲にも退却を迫る兵士たちの姿がちらほら見え始める。そんな中、敵軍の中から貞盛の姿が見え、将門の心は一瞬、怒りと決意に燃え上がる。


将門

(心の声)

貞盛、貴様だけは許さん! ここで倒すしかない!


将門は馬を駆り、一気に貞盛に接近する。貞盛もその動きを感じ取ると、冷徹な目で将門を見据え、手にした槍を構える。

将門は貞盛に向かって馬を全速力で駆けさせ、周囲の喧騒を背に感じながらも、自身の中の怒りを燃え上がらせていく。彼の心臓は、戦の興奮とともに高鳴り、冷静であろうとする意識が次第に掻き消されていく。


貞盛

(冷たく笑いながら)

将門、お前の勇気も今となっては無意味だ。ここで我が刀に倒れる運命なのだ。


将門は貞盛の言葉を無視し、最初の一撃を放つ。彼の槍は敵の防御を打ち破る勢いで貞盛に迫る。しかし、貞盛も鋭く槍を使い、将門の攻撃を受け止める。激しい衝撃が周囲に響き渡り、両者は互いににらみ合う。


将門

(心の声)

俺はいかなる敵にも屈せぬ! ここで勝たねば、全てが終わるのだ。


再び、将門は槍を振るい、貞盛に向かって突進する。どんどんと深まる肉体的な疲労にもかかわらず、彼の心には敗北が許されないという強い意志が宿っていた。


貞盛

(冷静に)

くだらぬ執念だ。もっとお前の器量を早く知っておくべきだった。


貞盛の言葉を受け流し、将門は再度攻撃を仕掛ける。その瞬間、貞盛が反撃に出た。巧みな槍捌きで将門の動きを読んだ貞盛は、一瞬の隙を突いてキレのある一撃を放つ。将門はギリギリでその攻撃をかわすが、次の瞬間、貞盛の反撃が続く。


将門は自らの技を駆使し、両者の攻防は一進一退の状態に。周囲の戦場の音が耳に入らず、二人の世界に閉じ込められているような感覚だった。


その時、将門の背後から不意に異音が響く。ふと振り向くと、自軍の兵士たちが敵の猛攻に苦しんでいる姿が目に飛び込んできた。敵軍が将門軍の防衛線に穴を開け、再度、攻勢を強めている。


将門

(心の声)

戦は自分ひとりのものではない。仲間たちのためにも、ここで勝たなければ!


将門は、貞盛との戦いと戦場全体とのバランスを保ちつつ、再び槍を構えた。彼の目は、真剣そのものであり、彼方には希望が見え始めていた。


将門

(大声で)

皆の者! 俺の背を見よ! 後ろは任せろ! 今こそ共に立ち上がろう!


この言葉が、彼の周囲の兵士たちの心に響き渡る。将門が立ち向かう敵の姿に励まされ、自軍の士気が少しずつ回復していく。各々が自分の敵を見据え、再びその手に武器を取り戻していった。


貞盛はその様子を見て、意識を高めてくる将門を警戒し始める。彼の顔にわずかな不安が浮かび上がるが、同時に冷静さを取り戻す。


貞盛

(心の声)

この将門、まだ底力を秘めている。だがここで引くわけにはいかぬ。


激しさが増す中で、二人の戦士はまるで両国の運命をかけたように戦闘を続け、戦場はその運命の行く手を見守っていた。

 

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