自殺志願

もういやだ。

僕なんかいない方がいいんだ。

生きてる意味なんかないんだ。

死んだ方がみんなの為なんだ。

死にたい死にたい死にたい死にたい。

死んでやる死んでやる死んでやる。


「おい」


うるさい!止めるな!

僕は今から死ぬんだ!


「死ぬ気か?」


そうだ!見ればわかるだろ!

止めるな!


「俺は止めねーよ」


え?


「死にたいんだろ?」


え?ああーまあそうだけど。


「好きにすればいい」


は?なんで止めない?

普通止めるだろ?


「それがお前の幸せなんだろ?」


しかもお前その格好どう見ても警察官だよな?

市民を守らないのかよ?


「さあ!いけ!さあ!」


…………。

なんか冷めるわ。


「お、どうした?」


なんだよその顔。

こっちの死ぬ気メーターが一気にガタ落ち。


「死なないのか?」


お前のせいで死ぬ気なくなったわ。


「早く死ねよ」


え?


「死ね」


え?


「殺す」


え??


「死ねないなら殺してやるよ!」


うわー!!

やめろ!やめてくれー!

死にたくない死にたくない!!

僕まだ死にたくないよー!!



……



「おい君!大丈夫か!?」


飛び降りるはずだったビルの屋上に僕はいた。


普段全く鳴らない僕の携帯電話が鳴った。


メールだ。



『また死のうとしたら今度は本当に殺ッちゃうからね!自殺Gメン(ハァト)』

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