第21話

それからの私は、何かが弾けたように遊んだ。


人に置いていかれることが、怖いと感じていた。


だからクラブにも行ったし、誘われたなら合コンにも行った。


ナンパでの出会いもあったし、もちろん大学でもそれなりにあった。



だけどいい感じにはなるものの、いざとなると私自身が怖気づいてしまって恋にまでは、どれも発展しなかった。



理想と現実の狭間で、悩んでいたように思う。



思うようにいかない自分の心。



焦っていたというのも本当だけど、自分の気持ちがどうにもならないことにも気が付いてしまっていた。



だけど、どうにもならないのならばその場を楽しもうと思って、遊ぶことは決して止めなかった。




それなりに楽しい。


だけどやはり満たされることは無い。

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