第5話 分岐

 気づくと知らぬ建物の屋上で知らぬ景色を見ていた。青く染まった空を僕は濁った眼で見たからであろう灰色の空だ。

 「……いや違うな」

呟く。濁り汚い空は俯いてたら見えないはずだ、宇宙は最も広大であり最も美しい。そうか、僕は地をみていたのだな…ドアの開く音で振り返る。髪はまだ諦めた僕に試練を与えるのでしょうか。そこに立っていたのは紛れもないあの女子であった。

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