第1章20話:レベルアップと戦利品

決着だ。


「……!!」


そのとき、俺のレベルが上がった。


レベルが上がると、全身に光があふれる。


自分で『レベルが上がった』というのがわかるのだ。


(やっとレベルが上がったか)


昨日からそこそこ敵を倒しているが、なかなかレベルが上がらなかった。


しかしようやく1レベルアップだ。


ルーカーは、他の人間に比べて、レベルアップのために3倍の経験値を必要とする。


だからレベリングには苦労するのだ。


「ふう……」


ひとつ息をついてから、とりあえず俺たちは武器をおさめる。


そして回収作業を始めた。


「……!」


女性衛兵じょせいえいへいの頭にぶっ刺さった斧を回収しようとする。


しかし、女性衛兵の頭蓋骨ずがいごつを裂いた衝撃で、斧の刃が欠けていた。


この刃こぼれは致命的だ。


(この斧は、昨日からそこそこ使ってきたからな。刃の磨耗まもうもあったし、寿命だな)


さすがに斧はもう使い物にならない。


今後はショートソードを使っていくことにしよう。


回収できたものは以下である。




ダガーx1


小盾こたてx1


ロングスピアx1


腕力のリングx1


回復ポーション小x4


角笛つのぶえx1


解毒薬x2


ドライフルーツx5


金貨x2


銀貨x5


銅貨x45





注目すべきなのは【腕力のリング】。


強雑魚きょうざこであるアンナから回収できたアクセサリーだ。


攻撃力を+5してくれる。


序盤で攻撃力が5も上昇するのは、かなり強力だ。


「この腕輪は俺が使うぞ」


と、ラミアリスに断りを入れてから、腕力のリングを身につける。


ボスである衛兵隊長と戦うためには、火力を上げておいたほうがいい。


俺は尋ねた。


「槍は使えるか?」


「いいえ。練習したことないから、無理だわ」


「そうか。じゃあこれは要らないな」


アンナから回収できたロングスピア。


俺もラミアリスも使わないので、捨てておく。


あとは角笛も要らないので捨てる。


あとはお金。


金貨、銀貨、銅貨を拾えた。


レートとしては。


金貨1枚=10000ディリン


銀貨1枚=1000ディリン


銅貨1枚=100ディリン


……となっている。


お金はあって困ることはない。


しかし、細かいお金は荷物になってしまう。


なので銅貨45枚については捨てておくことにした。






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