第9話

「え?魔物?魔物の夢を見たのか?」



――朝。



アンティーク調の家具で統一された、落ち着いた雰囲気の洋館の食堂。

朝食時に顔を合わせたスオウは、私の話を一笑いっしょうした。



確かに信じられなくても仕方はないだろうと思う。



眠れない深夜にわざわざ起き出して庭を歩き、魔物にさらわれそうになっただなんて。



「夢……なんかじゃない。現実だから」



だからって口を尖らせて反論してみても。

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