prologue

第1話  First Contact



   真冬の真昼間の繁華街の路地裏



   水色のポリバケツに身を預けて



     血塗れで眠る人が居た






周りはその人をあからさまに避けて歩いてく



     だけど私は何故か



     引き寄せられる様に



  自然とその人の傍に足が向いていた







「……風邪、引きますよ」



 昼間だって言っても1月の寒空の下



 彼は黒白のアシメのパーカー1枚で




私の声に怠そうに押し上げた瞼から


      覗いたのはヘーゼルグレーの瞳



よく見れば幼さの残る顔と

その綺麗なヘーゼルグレーの瞳の色と同じ長い睫毛に整った眉毛、それから髪の毛も全て同じヘーゼルグレー




     「……天使……?」




 冷静に考えたらそんな筈はないけど

本当に天使かと思ったくらい澄んだ瞳をしていて淡く儚い雰囲気がとても綺麗だった




   溢れた私の声を拾った彼は




  フッと微笑んで


  「可愛いね。手当てしてくれない?」


             甘い声を出した

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