軽犯罪

第23話

「マジで彼女になったの?」


放課後……


入口の近くで亮介と今朝のことについて

話していた。

なんなら一日中、色々な人達からも

聞かれまくってはいたけれども。


こんな形で皆んなの注目を

浴びたくなかったよ…


特に亮介は席も隣ということあり、

しつこいぐらい同じ質問をされていた。


「だって華は返事してないんだろ?

それって勝手すぎないか?」


「私だって分かんないよ…

返事する暇がなかったんだから…」


「……だよな。 ごめん。でもさー、


その瞬間、私はまた強く腕を引っ張られた。


「うわっ!?えっ…… 望月先輩……!!」


今の時間帯は人が少なく

騒ぎが起こっておらず

気配にすら気付いていなった。


私は腕を引かれ、またもや強制連行。


亮介の手が出そうになったように

見えた私は咄嗟に


「大丈夫だから!」


と亮介に叫んでいた。


何が大丈夫なのか分からないまま、

またもやずるずると引っ張られていく。

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