特訓Ⅳ:翼竜とカンガルーと(公式)チート
閃光に包まれた。 本気モードになってなかったら危うかった。
「本気だすか」
煙が晴れる。そこから、髪が白く変化し、フォトンエッジの触手が消え、フォトンエッジの
「さあ、飛行型魔獣。どう攻略しますか」
ポキッと指クラックしつつ、まず最初に、足場を次々と創造しながら移動。そのまま、クラスタ粘土をネリネリ形成する。更に片手間に、小手試しとして、
「〝
練ってたクラスタ粘土から少量を練切り、円錐状に変形させ、赫い破壊のマナをまとわせ数発、射出する。あの鳥――形的に翼竜といったほうがいいか――速い。避けられた。けど、今ので大体わかった。あいつは、速度に特化した、砲撃型だ。なら、僕の取るべきスタイルは、
「
空中に浮いてたクラスタ粘土が左手伝に鎖骨あたりに移動し、翼を形成する。翼と言ってもそれは上下で分割され、両方に霧状になったクラスタが噴出し、推進力とする、スラスタがある。これは、(どこぞの光に翼たちと同じで)持久力にかける。でも、速度は一番だ。今のクラスタの残量から、触手で使う分を省いて、最大出力で赫翼が使えるのは残り3分。うん。短いね。赤くなる人形鉄塊かな? 絶対、『消費中は追加で生成できない』っつうクラスタの仕様が足をひっぱている。やばいね。
「やってやらぁ! 制限時間あり? そんなのデフォだろ! 縛りプレイ上等!」
奇声を上げながら、
ここで気づくのは遅すぎた。
「もう、地上じゃん」
うわ〜! もう、最っっ悪っだ! あの〜、魔獣――以前に魔術って、守秘義務あるんですよ。このまま、地面に衝突したり、しなくても、地面すれすれで飛んだら、誰かに見られちゃうでしょ! わかってますか、
マナで形成された、文字が周りを回転しながら、文になっていく。
「転移座標は、栃木県北部! さあ、」
文は円形になり、魔法陣となる。
「周りを気にせずやり合おうじゃねえか!」
それは、光速で翼竜の前に移動する。
「〝テレポート〟!!!」
翼竜と八雲は、虚空に消えた。
***
上空を閃光が支配した。その中に、幾らか、赤い金属質の粒子があった。
「今回は大変そうですね」
姉さんはそう、両手の拳銃を小刻みに揺らしながら呟いた。
***
【テレポート】は基本的に、戦闘中にバカスカ使う術式ではない。なぜなら、この術式、
「意識、飛びそう」
こうなる。ただ、反動分、利益も大きい。ここは、栃木県日光市の山奥。つまり、魔術師の庭だ。ここなら、周辺被害気にせず戦える。ここからは、ハイスピードの障害物に当たったら
「さあ、第2ラウンドだ!」
「Qruuuuuuuuuuuuuuuuuuea?」
鳴くんか、お前。翼竜は即座に、上空に飛ぶ、ロケットのように。本当、翼竜か、お前? それはさておき、
「逃がすか!」
クラスタで構成された触手で足を掴む。こいつ、ギリギリのところで、直撃避けやがった。でも、ここではお前は飛べない。お前みたいな巨体は、木の枝に引っかかって飛べないはずだ。……案の定、飛べないね。これなら、簡単に終わりそうだわ。
翼竜は、抵抗をやめ、地面に落ちてくる。だが、空中で体勢を整えて、きれいな着地をする。腕と一体化した翼の中から見えたのは脚だった。ぶっとい脚だった。カンガルーみたいな脚だった。やっぱり、魔獣は平気で人類の気づきあげた科学を凌駕してくる、魔術もその一部かもしれないが。でも、図鑑でみた、翼竜と違う気が……新種か? それ以前に、脚と胴体とで皮膚の色が違うんだが。
翼竜改めて、翼竜と巨大カンガルーのキメラは図太い脚の筋力で、
「やっと、追いついたぜ」
クラスタ残量、残り、20パーセント。危なかった。翼を流体状に変化し体を伝って腰のあたりに集る。プテカンガルーだが、脚をビクビクさせて、悶絶してる。そう。
「魔獣でも、筋肉疲労には勝てないよな?」
筋肉疲労。それは知っての通り、体育の授業とかで本気出して、途中から体のいたるところが痛くなって、長期的に悶絶するアレである。試したことなかったけど、魔獣にも適用されて本当に良かった。
「強かったよ」
クラスタ触手こと、【
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