第27話 改めて藤棚にて作戦会議③

「それじゃぁ、『みゅーじっくあそーと!』再起動ってことで!」

「「「「「「おー!」」」」」」


 椿の言葉に僕らは声と手を上げる。


「再起動ったって俺、全く分かんないから経緯いきさつとか……」

「OK!」

「早いなおい」


 椿は桃李の反応を最後まで伺わずに喋りだす。


「それはもう……激闘も激闘の繰り返しで……」

「は……?」


 大丈夫だよな。

 すんごい話を盛りそうな予感が……。


「まず部員集め! 彩芽は分かりみが深いだろうが、部員集めは苦労の連続で……」

「ちょっと待てぃ!」


 早速話を盛ってるじゃないか!


「部員集め、サクサク行き過ぎて怖かったくらいだぞ!?」

「あぁ……玲桜は確かにそうだよね……」


 八木が複雑な表情で此方を見てくるんだが?


「あのねぇ、部員集めが順調だったのは玲桜だけなんだよねぇ」

「実際、そのせいで部員集めに半月くらい掛かってるわけだし」

「いやそれは……」


 部員集めに時間が掛かったのって、あんまり積極的に動いていなかっただけなんじゃないか?

 と思ったが、そうではないらしい。


「ウチら、毎日のように勧誘頑張ってたんだよ?」

「でも、『入りたい部活がある』とか、『忙しい』とか えとせとら で、ほぼほぼダメ」

「それなのに、玲桜が動くとすぐに見つかる」


 僕は違和感を覚える。


「桃李はともかく、他は八木と椿に腕とか引っ張られながら部員集めしてた記憶が……」


 桃李だけは自分から勧誘した。

 でもそれ以外は、椿や八木が『候補を見つけた』と言っていたから僕が付いていっただけ。

 そんな僕を見て、椿が不思議そうに僕を見る。


「もしかして……覚えてない?」

「玲桜が言ったんだよ?」

「え?」


 僕が言った?

 そんなバナナ。


「最初の作戦会議の時に、玲桜が『この担当はこの人で……』みたいなこと言ってたじゃん。桃李くんの名前は出してなかったけど」

「マジで記憶ないんだけど」


 本当に記憶にない。

 そんな事言ったか?


「部員集めをする中で、玲桜が名前を出した人を巡ったら、百発百中」

「不思議なこともあるもんよ」


 僕は頭をフル回転させて思い出してみる。

 うーん……。

 んー……?


「あ! 思い出した!」

「マ?」

「本当!」


 思い出したぞ……『みゅーじっくあそーと!』に加入したがる人を見つけた方法を……!

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