LOOP・05

第22話

その場所は、大きな湖…。


そして…その湖に聳え立つのは…。


「綺麗だ…。」

そうとしか言葉が出ない程美しくも立派な神殿。


こんな、『魔』の森に囲まれているとは思えないその場所。

あまりの神々しさに…呆然としていた。


「…凄い…。」

ミクは息を呑んでマオ同様に動けないで居た。


「…ココにLOOPがあるのか?!」

暫らくの沈黙の後に、マオは神殿へと歩き始めた。

「…。」

その後ろを追う様に、ミクも歩く。

…ほんの少しだけ、罪悪感を抱えて…。




神殿の入り口はガランとしていた。

そこは、何の気配も無い。


しかし伝説にある『朽ち果てた神殿』というにはあまりに美しい外観を残している。


「…なんでだ?!ココはLOOPの神殿ではないのか…?」

辺りを見渡していたマオは、急に不安になった。


「…どうして?」

ミクが首を傾げて問いかける。

「伝説の神殿ならば…少なくとも何百年…もしかすると何万もの年月が経っている筈だっ!!…なのに何故、こんなに美しく、立派に残っているんだ?!」

マオは思いのままを語る。

「うん…。確かに変だよ…『生き物の気配』もない。けど…答えはこの先にある筈だよ!」

ミクは耳をぴくぴくさせながらマオを見つめ返した。

「!そうだな!!うん。行こう!」

マオはミクの言葉に開眼したかの様に、神殿の奥へと歩みを進めた。

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