『怪獣 ジセーのクー』 下の下の1
モンスター・キラーは、小さな海岸から、みごとに海中に潜ったのである。
『博士、この、探知機のメインになる部材とかは、何なのですか?』
『それか。それはな、ヘソクリニウムという、地球では一応、未発見の元素である。』
『帰りましょう。警部。』
『ふむ。まあな。が、ちょっとまて。きみ、その機械は実際に役にたったんだからな。そこは、確かだ。』
と、赤地警部が不機嫌そうに、言う。
『さよう。警部どのは正しいぞ。名称に惑わされていては、一流にはなれんぞ。なにが起こったのかが重用だ。いかに、不気味であれ、結果があったならば、必ず原因がある。ありえなさそうでもな。きみ。きみは、学校では何の勉強をした?』
『簿記です。』
『あは! 簿記か。それは、重要だ。イタリアのルカ・パッチョロに起源をもつ、複式簿記は、現代の商業には欠かせないものであるからな。ときに、元素番号は覚えているかね?』
『まさか。いまは、必要がない。』
『警部どの。そうなのか?』
『まあ、たしかにいまさら、暗記しておく必要性はないですな。しかし、たしかに、ヘソクリニウムとは、きいたことがないですな。』
『さよう。これは、タルルジャ王国が、どこかから調達している、きわめて謎の元素である。この世界のものではないかもしれないのだ。いわゆる錬金術は、化学的には不可能と考えられるけれども、物理学では理論的に可能である。そのテクニックがあればな。あの王国の女王さまや王女さまは、ただものではなかろう。おらは、ジラ事件で、なぜだからわからないが、異世界のルイーザ王女、つまり、女王の双子の妹だが、に、直に会った。それも、この世界の、ではないらしい。表向きには、たいして活躍はしなかったが、おらは、うらの筋書きを書いたのは、実は作者ではなくて、あの双子ではないかとおもっている。まあ、とにかく、ヘソクリニウムは、異次元から移動してくる物質に感応するのだ。』
『はあ。警部、話しにならないです。』
『じゃ、降りろ。いますぐに。』
『それは、困ります。』
『なら、すこし、黙ってろ。話しがややこしくなるばかりだ。や、まて、反応しているぞ。なんだ? 地中ではないな。まさか、やられたか!』
ちょうどそのころ、作者はスーパー高速船で大島に向かっていた(実際には、わりに近くにはいたが、行ったことがない。)のである。
船内は、座席がずらりと並んでいて、まるで、大型旅客機みたいである。非常に高速で海を飛ぶように走るのだ。
ただし、大型客船とは違い、あまり、自由に動き回る余地はない。
そこに、突然、クーが現れたのである。
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