第14話 クライゼ

魔力欠乏症でぶっ倒れて、起きたら仲間が増えていた


「よろしく頼むぜ!先輩達!」


「よろしくお願いします」


「よろしく〜」


「うむ、精進するんじゃぞ」


「一緒に頑張ろうね!」


っとこんな感じで俺が起きてたら、歓迎を受けている人がいた


俺の大師匠である


「まぁ、肩の力抜きなよ」


俺も混ざっておく、仲間外れは嫌だがらね


「お!起きたか!」


俺が起きていることに気づいた、大師匠が近ずいてくる


「お前はヘルセネ流に最適の人材だな!努力家で魔力が少ない!フィリップよりもあるかもな!」


俺の肩を叩きながら言うもんだから、肩が痛い


一応さっきまで倒れたんだよ俺


「魔力欠乏症なんですから、安静にさせてあげてください」


アルフレッドさんが俺を労わってくれてる


さすが有能執事、完璧ですね


「それもそうか!安静にしろよ!」


貴方が安静にしてくれなかったんですよ


「あと私、騎士団入ったからよろしくな、先輩」


「あっ、はいよろしく、後輩」


さっき歓迎を受けていたのを見ているのでそんなに驚かない


それにしても大師匠が後輩とは、どんな対応すればいいかわかんないな、とりあえず先輩風を吹かせたが


これからどんな感じに接すればいいんだ?


「それとアレクくん、明日には聖都を出発することがわかりました、

異教徒が二人いるとバレると面倒なことになりますからな」


あっ俺がエウリア教徒じゃないのバレてる


だがそんなことより訂正しなければいけないことごある


「異教徒じゃないです!神を信じないだけです!」


間違いは正さないとね、そんな重要なことじゃないけど



———

聖都を離れて数十日

秋も過ぎ、野宿が厳しい季節となりました

私は今、剣を振っています


「寒いです大師匠!なんで上裸で剣を振らなきゃいけないんですか!」


大師匠も一緒に素振りしているが上着を着ている


「そっちのが温まり易いだろう!それと私の事はもう師匠といえ、これからは私がお前を鍛える!」


寒いよ!寒すぎるよ!


「まさかこんな早く冬が始まるとは予想外でしたな、ですが次の街まではもうすぐです」


「ええ、そうねこのぐらいなら大丈夫でしょう」


アルフレッドさんとエストレアお嬢様が何か話しをしているが、必死に素振りをしているので聞こえない


ていうか助けてくれ!


見ろ俺を!冬に上裸で素振りなんて誰がやるんだよ!


「アレク!雑念を抱くな!剣にだけ集中しろ!」


「無理です!寒いです!」


第二の師匠が旅の仲間に加わってからずっとこうである、毎日鍛錬と鍛錬

いや鍛錬をするのは元からだけどこの人の鍛錬は明らかに常軌を逸してる


冬に上裸で素振りしたり、冬の湖に飛び込んで泳いだり、馬と競走したりと挙げたらきりがない


もしかして俺を殺そうとしているのか?


「アレク達、今日はもう終わりにして寝なさい」


「わかりましたお嬢様」


ありがとうございますエストレア様


エストレア様が聖女に見えてくる


———


第三の街、クライゼに着く

街の規模としては、サクスムにちょっと劣るぐらいの規模だ


聖国と西の国— スカナビアを繋ぐ重要な都市らしい


「アレク今回は喜ばないのですね」


聖都より小さいし、特に思うところがないのだ


というかようやく地獄から開放されたという安堵の方が強かったりする


「大人に、、、、なったんですよ」


ある意味大人になった、もう都市に着いてもはしゃがなくなったのだから


「そうなのですね!よかったです!」


そんなこんなに話していたら宿に着いた


「アレク覚えましたね!」


「はい!」


「行ってきていいですよ!」


ここで昔の俺なら散策に行っただろうだが、今の俺は大人!


そんなことはしない!


「いかないです!」


「な!?」


ていうか普通に疲れた、寝たい


散策は明日でいいだろう


———


朝!気持ちのいい朝だ!っとなるはずでした、大師匠が一緒の部屋でなければ


部屋が足りないせいで、一緒の部屋になった俺と大師匠そこまではよかった


だけど、いびきがうるさすぎて寝れねぇ!


野宿の時は大丈夫だったじゃん!


「師匠!起きてください!朝ですよ!」


おまけに、朝に弱い


「あとちょっと〜」


「まぁ、今日は大丈夫ですよ、そのまま寝かせてあげましょう」


部屋の防音性が高いのか、隣の部屋で寝ていたアルフレッドさんはとても元気そうだ


「それもそうですね、じゃあ俺探検してきます、この街」


疲れはあまり取れていないが、あまり眠気もないので、散策をする

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る