第17話 異世界
渋谷のやべー奴が暴れてから1週間、渋谷のダンジョンが出来るより先に発生していた白いゲートについて、日本の政府が異世界の存在を認知したと発表した。そう言えば地球と異世界の接続も、同時に発生していたんだった。
地球上に現れた異世界とのゲートは4つ。あとからの分析で分かったことだけど、勇者人数の多い国に発生しているみたいだった。勇者人数が多いのは地球側だと日本、アメリカがツートップで、3位のドイツ、4位のイギリスまでゲートが発生していた。
異世界側は、2つの大陸に7つの国があるという感じなんだけどこちらも上位4ヵ国にゲートがあるという感じ。日本と繋がった国はわりかし平和的な国家みたいだからトラブルは少なかったようだ。ただしインドのカースト制度のような階級社会だったので、そこでひと悶着はあったみたいだけど。
日本のゲートの位置は岐阜県の七宗町という場所。いや七宗町ってどこだよと思った自分は悪くない。岐阜県の場所は流石に分かるが、市町村レベルで憶えているわけではない。何なら岐阜県の何処に岐阜市があるのかも知らない。
これに関してはその後のダンジョンマスター達の分析結果で『当時の日本の人口重心位置』という結論が出ていた。まあ日本の中心も岐阜県とかだったはずだし、日本の真ん中にゲート置くなら岐阜県になるのか。
アメリカもドイツもイギリスも、大体人口重心っぽい位置にゲートが出来ている。ついでにアメリカはこのゲートに、軍を真っ先に送った。他の国は大体友好的だったのだが、よりにもよってアメリカと繋がった国は帝国主義の真っ盛りだったらしく、ここで武力衝突が起こっている。
そんな中、アメリカの経済の中心であるニューヨークにダンジョンが出来たんだから一気に社会は混乱するわな。しかもダンジョンのモンスター、異世界の人間や魔物、双方に銃火器が通り辛い。銃が本来の効力を発揮するならアメリカはこれぐらいで揺るがなかっただろうけど、通らなかった以上他の国と同じく被害を受けることとなる。
「普通にアースドラゴン(Sランク)に乗った竜騎兵とかが侵攻してくるのかよ。
……テンコは異世界の国々の戦力とか力関係の推移を纏めといて。
いやテンコは掲示板に集中してもらって異世界は異世界で別の情報収集要員召喚するか」
「……2番目にINTが高いやつを召喚するのじゃ?」
「そのつもりだけど何か都合悪い?」
「いやそのステータス、単に魔法攻撃力的な意味合いで使っているようじゃからINTが高いからと言って頭が良いとは限らないのじゃ」
とりあえず情報収集要員は何人居ても足りないので、テンコに続きもう一体召喚しようとしたんだけど早くも情報収集の効果が出てる。別にINTが高いからと言って賢いわけでもないのか。INTが高いテンコは結構賢そうに見えたんだけど、INTが高くてもアホの子はいるみたいで魔法攻撃力的な存在になっているとのこと。
まあでも傾向としてはINTが高いほど頭良いだろうと思ってSSランクで2番目にINTの高いヨルムンガンドを召喚。こいつも神獣と同じく滅茶苦茶大きいようなので外で召喚すると3マス×3マス分ぐらいはスペースを占領していた。……デカい蛇って何かもう見ただけで怖い。
なおこう見えてHPは高いがDEFの値は低い紙装甲。ATKの値も微妙なのでモンスターとしては明確に魔法攻撃役だ。逆にテンコはHPが低いものの、他のステータスは大体高水準でINTが飛びぬけて高いので万能型の魔法攻撃役。MPは大体一緒。
こいつも一応人化が使えることは確認しての召喚だけど、このサイズが人になるのか。そう思って人化をお願いすると、上半身は人で下半身は蛇といういわゆるラミアみたいな状態となる。あれ?完全に人化しないのか。というか何で性別設定ないモンスターは人化すると美女になりたがるんだ。
「……世の男性はこういう形態も好きと聞いたのだけど?」
「どこで?無から発生したのに?
あと普通に太もも好きだから人の足の方が良い」
「仕方ないわね。それなら完全に人になるけど……こっちの方が楽なのよ」
そう思っていたら、単に楽をしたいだけだった模様。人化ってMP使ってるしな。SSランクにもなるとMPの自然回復速度が人化によるMPの継続使用速度を上回っているから常時人化も出来るけど、さっきのラミア形態は普通の人化よりかは省エネってことか。
「あれ?じゃあテンコもこれ一応楽してるのか」
「尻尾だけは人化させておらぬからの。
……こっちの狐耳は後付けじゃし幼子にさせられた分余計にMPは消費しておるが」
「あ、そうだった。
ヨルムンガンドもロリ化よろ。ロリラミアで良いから」
「何で!?」
最終的には、ラミア形態で幼くしたんだけどラミアの蛇部分がやたらと毒々しい色なんだよな。若干紫寄りの、深い藍色って感じ。しかも尻尾部分はやけに長い。髪も毒を想起しやすい紫色なんだけど、ヨルムンガンドって毒の逸話あったっけ?まあ蛇なら毒か。
とりあえず名前はパープルにして、タブレットを渡す。自分の記憶力には少々不安があるし、情報収集役は何人居ても良いだろ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます