残響
月真猫
プロローグ
『残響の街』制作秘話
【映画情報誌「シネマスクエア」2023年10月号より抜粋】
インタビュアー:山城監督、『残響の街』が各映画賞を総なめにしていますね。企画の原点について聞かせていただけますか。
山城健一監督:ありがとうございます。実は、スマートフォンの画面を見つめる人々の姿に、ある種の寂しさを感じたのがきっかけでした。デジタルで繋がれば繋がるほど、アナログな温もりが失われていく。その皮肉を描きたかったんです。
インタビュアー:劇中、印象的なシーンが多々ありましたが、特に雨のシーンは話題になっていますね。
山城:ああ、主人公が古い腕時計を見つめるシーンですね。実はあのシーン、撮影中に不思議な出来事があったんです。突然、使っていた時計が止まって。それも午後3時ちょうどに。その瞬間から雨が降り始めて...。不思議と、その時計は今でも午後3時のまま動かないんです。
【アート系情報サイト「artscape」記事より】
『残響の街』特集:時計と雨と、失われた記憶
執筆:映画評論家 藤原真紀子
デジタル化された現代社会への警鐘とも取れる本作だが、その本質は「記憶」にある。主人公が見つける古い腕時計。それは誰のものだったのか。なぜ午後3時で止まっているのか。映画は明確な答えを示さない。ただ、確かなのは、観る者の心に深い余韻を残すということ。まるで、忘れかけていた大切な何かを思い出させるように。
【『群青』公式サイトより】
映画『残響の街』イメージソング「3時の約束」について
私たちは山城監督から直接オファーを頂き、この楽曲を制作しました。映画のラストで流れる「3時の約束」は、デジタルとアナログが交錯する世界を表現しています。作曲時、不思議な体験があって...。スタジオの古い壁時計が、突然午後3時で止まったんです。それ以来、私たちの音楽にも何か変化が起きた気がして。
【「透明な夜の向こう」公式サイト:スタッフインタビュー】
鈴木監督、アニメ『透明な夜の向こう』は『残響の街』からインスピレーションを受けたそうですね?
鈴木誠司監督:はい。山城監督の作品に触発されて、現代のデジタル社会に生きる若者たちの物語を描きたいと思ったんです。特に印象的だった午後3時のモチーフは、私たちの作品でも重要な要素として...。
放送を楽しみにしています。最後に一言お願いします。
鈴木:はい。11月9日の放送開始です。きっと、誰も見たことのない物語になると思います。
【文芸誌「月刊ブックレビュー」2024年1月号】
新刊紹介:霧島麻子『あの日の記憶装置』
デジタルアーカイブの研究者である主人公が、古い図書館で見つけた一冊の本。そこに記された「午後3時の約束」という言葉の謎。霧島麻子の新作は、現代社会における記憶と記録の在り方を、独特の視点で描き出す意欲作となっている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます