前のエピソード――第1話　外事警察2025：ウクライナ

テロ組織のウクライナ情勢への関与を阻止したものの、日本国内での不穏な動きは収まらず、公安部外事第4課は新たな任務に挑むことになった。新しい手掛かりは、栃木県宇都宮市の一角で発見された不審な情報から始まる。そこには、隠密行動を得意とする謎のスパイの存在が示唆されていた。住本は、宇都宮で暗躍する情報工作員を追い詰めるため、班とともに調査を開始する。

登場人物の再集結と新たな仲間

中村獅童（謎のスパイ）

新たに登場するのは、冷酷かつ計算高いスパイ・鬼道健（中村獅童）。彼は宇都宮の屋台街を根城にし、情報工作を行っていると噂される男。表向きは地元の名物屋台の店主として振る舞いながら、裏では国家レベルのインテリジェンス活動に関わっている。住本は鬼道の存在を警戒しつつも、彼の動向を追うために屋台街に潜入することを決意する。

伊武雅刀（公安OB）

住本の協力者として現れるのは、元公安部外事第1課のOBであり、現在は民間インテリジェンス会社に勤める秋元（伊武雅刀）。彼は宇都宮の裏社会に精通しており、情報屋としての腕前も一流。秋元は住本に協力し、鬼道の過去やウクライナ情勢との関連を探る手助けをするが、彼には独自の目的もあり、彼の真意は最後まで明らかにされない。

上戸彩（陽菜の後輩）

公安部の若手エージェントとして活躍する三上彩（上戸彩）は、松沢陽菜の後輩にあたり、彼女の指導のもと成長を遂げてきた。三上は持ち前の行動力と抜群の交渉力で、宇都宮の人々と積極的に接触し、住本班のサポートに尽力する。彩の大胆かつフレッシュなアプローチが、捜査に新しい風を吹き込み、住本班に欠かせない存在となる。

宇都宮の屋台街での潜入

宇都宮の屋台街は、表向きは地元の人々や観光客で賑わう場所だが、裏では情報が密かにやり取りされるインテリジェンスの拠点となっていた。住本は変装して屋台の常連客を装い、鬼道健の情報を探る。鬼道は巧妙に情報を隠しながらも、住本の存在に気づき、二人は緊迫した駆け引きを繰り広げる。彩と秋元もそれぞれの役割を果たし、鬼道に接触しようとするが、鬼道の冷酷な判断力と巧みな話術によって容易には近づけない。

鬼道の計画と裏切り

捜査が進むにつれ、鬼道がウクライナから流入する秘密情報を入手し、日本国内で新たなテロ活動を計画していることが明らかになる。その目的は、日本国内でのパニックを引き起こし、特定の政治勢力の台頭を助けることだった。住本たちは鬼道の動きを阻止すべく作戦を進めるが、秋元が突如として裏切り行為を行い、鬼道と共謀していた事実が発覚する。

秋元は公安に不満を抱き、かつての同僚であった住本を超えるべく鬼道と手を組んでいた。秋元は鬼道を利用して一発逆転を狙うが、その裏には複雑な動機と過去が絡んでいた。住本は秋元の裏切りに衝撃を受けるものの、彼の動機を理解し、冷静に行動を続ける。

最終決戦と結末

屋台街の奥深くで繰り広げられる最後の対決。住本は鬼道と直接対峙し、秋元も巻き込まれる形で緊迫の攻防が繰り広げられる。彩も現場に駆けつけ、勇敢にサポートする。最終的に、住本は鬼道の計画を阻止し、秋元も逮捕される。

しかし、鬼道は最後の瞬間に逃亡を図り、宇都宮の闇に消えてしまう。公安の手が届かない場所で再びその活動を再開する可能性を残し、物語は幕を閉じる。

住本と彩は、新たな課題を抱えながらも、公安の使命に燃え、次なる脅威に立ち向かうことを決意する。そして、秋元との因縁や鬼道の逃亡が、日本国内外のインテリジェンス活動の新たな波乱を予感させる結末となる。