創戦のアルゲンタム ~Alchemical Armor~
新米
【メインストーリー】1章:胎動 ※名称変更の編集中(新規エピソード追加します)
世界観
西暦二五〇〇年、大規模な太陽フレアにより銀河変動が起きた。それに伴い、大マゼラン星雲から流れ込んだ未知の粒子が地球の生態系を一変させた。この災害により、生物は凶暴化し、人類はなすすべなく、人口の六割が失われた。この出来事は後に「バイオマスパニック」と呼ばれるようになった。
次第に、生態系のトップに君臨することになったのはヴァジュタスだった。ヴァジュタスはただの静かな存在ではなく、動物や人間、さらには機械にまで寄生し、変容させる力を持っていた。これらの変異した生命体は「ヴァジュタス」と呼ばれ、地上を支配する恐怖の存在となった。
人類は地上を追われ、生存者は宇宙と地球の地下に分かれて生活することを余儀なくされた。しかし、人類は地上の奪還を諦めることなく、ヴァジュタスとの戦いを続けている。ヴァジュタスの脅威に立ち向かうため、アンダーネストとセカンドアースは連携し、地上奪還のための戦力を整えている。
この新たな世界は、かつての文明の残骸と自然の力が融合し、人々はこの美しい混沌の中で、新たな生活を模索しながら、自然と共生する道を歩み始めている。しかし、ヴァジュタスの脅威から逃れられるわけではない。
◆地球:地下居住区域「アンダーネスト」
第一番地区の地下にある。集落が各地に点在し、複雑な蟻の巣のような構造をしている。各トンネルには温かな光が灯され、地下都市は生活の温もりに満ちている。しかし、この地下都市の生活は決して安定しているわけではない。食料の確保は常に大きな課題であり、住民たちは限られた資源を細々と分け合っている。地表からの供給が途絶えることも珍しくなく、その度に住民たちは飢えと戦わなければならない。
トンネルの壁には苔が生え、湿気が漂っているが、時にはこの湿気が原因で病気が発生することもある。医療設備は限られており、感染症が広がると大きな被害をもたらす。洞窟の中には時折、光る鉱石が壁に埋め込まれており、青白い光を放っている。それはまるで星空のように地下を照らし、神秘的な雰囲気を醸し出しているが、その美しさの裏には厳しい現実が隠されている。住民たちはヴァジュタスから身を守るため、防衛設備を整え、定期的にパトロールを行っている。地表との接触が不可避なミッションは、高いリスクを伴うため、自治組織レギオフォルたちによって遂行される。
◆宇宙:都市型衛星「セカンドアース」
地球と月の間の軌道上に浮かぶ。外観は近未来的なデザインで、巨大なドームが都市全体を覆っている。ガラス張りの建物が立ち並び、人工の空と太陽が住人たちの生活を支えている。窓から見える地球と月の光景は、毎日の生活に壮大さを与えている。夜になると都市全体がライトアップされ、まるで宇宙の中に浮かぶ宝石のように輝く。空に漂う星々と都市の光が融合し、幻想的な夜景を創り出している。
しかし、セカンドアースの居住区域は限られており、衛星の建設には資材が不足しているため、全人類が移住できていない。人類復興機関インダストリーが発足し、ヴァジュタスの脅威に対抗している。セカンドアースは地上奪還の司令塔としても重要な役割を果たし、人類の生存と戦力の維持に欠かせない存在である。
◆第一番地区
かつての高層マンション群は、今や瓦解し、急成長した樹木に覆われている。緑のカーテンが廃墟を包み込み、かつての都市の面影を消し去っている。ヴァジュタスの寄生を経て、マンションの死骸は石灰化し、岩石状の崖となって地区を囲んでいる。この地区は第一次地上解放大戦でヴァジュタスが掃討されたため、出没情報が少ない安全地帯として知られている。静かな石炭洞窟「ルーイン炭鉱」も、訪れる者には不思議な静寂と暗闇を提供する。洞窟内には光る鉱石が点在しており、壁に映し出される光の反射が幻想的な模様を描き出す。
アンダーネストは、この地区で頻繁にパトロールを行い、ヴァジュタスの活動を監視している。
◆第二番地区
商店街の廃墟地区には、かつてのショッピングモールや噴水広場が残っている。しかし、ヴァジュタスの勢力が拡大しており、廃墟の中にもその影響が見え隠れしている。植物が廃墟を侵食し、建物の一部からは蔦が垂れ下がっている。かつての賑わいは消え去り、今は静寂が支配する場所となっている。風が吹き抜ける音だけが、かつての喧騒を思い起こさせる。夕暮れ時、空が茜色に染まり、蔦が黄金色の光を反射して、まるで古の魔法のような光景を作り出す。この地区でも、ヴァジュタスが動物や廃棄された機械に寄生していることがあり、警戒を怠れない。
インダストリーはここでも活動し、ヴァジュタスの拡散を防ぐための作戦を展開している。
◆第三番地区
崩壊寸前の城跡がそびえ立つこの地区には、大きな湖が広がっている。湖面は常に霧に包まれ、幽玄な光景を作り出している。視界が悪いため、安易に踏み入れることは危険だとされている。湖の周辺は湿地帯となっており、不気味な静けさが漂っている。その先の地区はまだ調査中であり、昔の地図はもはやあてにならない。ヴァジュタスの寄生浸食によって、環境は一変し、新たな脅威が潜んでいる可能性がある。満月の夜には、湖面が銀色に輝き、霧が幻想的な光のベールをまとったように見える。しかし、ここでもヴァジュタスの存在が確認されており、その動きは霧の中でさえも感じられる。
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