創作活動を続ける中で、「自分だけのスタイル」を築くことの大切さを感じています。誰かに影響されることは自然なことですが、最終的に作品に個性を宿すためには、自分だけの独自の表現方法や視点を見つけることが必要です。それは、他人には真似できない「自分らしさ」を生み出し、作品に奥行きと魅力を加えてくれます。

最初は、自分のスタイルがどのようなものか分からず、手探りで進むことが多かったです。さまざまな作品を参考にしては、自分も同じような書き方をしてみたり、好きな作家の表現を真似てみたりすることがありました。しかし、どれもどこかしっくりこなくて、自分の言葉で書いているという実感が持てなかったのです。それに気づいてからは、他人のスタイルを追いかけることをやめ、自分が本当に表現したいことに焦点を当てるようになりました。

自分だけのスタイルを見つけるには、まず「自分が本当に好きなもの」「心に響くもの」を明確にすることが大切です。たとえば、自分が描きたいテーマや大切にしたい価値観、作品を通して伝えたいメッセージなど、深く考えていくことで、自分の表現の核が見えてきます。好きなものや心を動かされるものに忠実であれば、自然と自分らしい表現が育っていくのです。

また、書き方の工夫や文章のリズムなど、自分が書いていて心地よいと感じる要素を取り入れることも、スタイルを築く上で重要です。自分にとって無理のない表現、気持ち良く書けるテンポ、自然な言葉選びを意識することで、作品に統一感が生まれます。自分の「書きやすさ」を追求することで、スタイルが少しずつ形になっていくのを感じます。

さらに、失敗や試行錯誤もスタイルを築くための大切なプロセスです。最初はしっくりこなかった表現や、後で読み返して違和感を覚えた文章も、創作の一部として受け入れることで自分らしさが磨かれていきます。完璧を求めるのではなく、挑戦し続けることでスタイルが深まり、自分だけの独自性が生まれるのです。

スタイルを築くのは一朝一夕ではありませんが、そのプロセスは非常にやりがいがあり、創作を楽しくしてくれる要素でもあります。作品に自分の「らしさ」が宿ることで、他の誰でもない、自分だけの作品を作り上げているという実感が持てるようになります。

これからも、自分だけのスタイルを磨き、作品に独自の色を加えていきたいと思います。自分にしか書けない世界、自分にしか表現できない感情を、言葉に乗せて届けていく――そのために、自分のスタイルを築き続けることが、創作においての目指すべき道だと感じています。