第263話 VSドラゴン戦

ドゴーン!


あっ! アイツ入り口の扉を壊しやがった!

そのデカい扉はドラゴン用で、横に人間用の普通の扉があるのに。


その音を聞いて、村人も集まってきた。

そして、大工と建具屋と鍛冶屋が悲鳴をあげている。


そりゃそうなるよな。

建物を作ったのは大工、扉を作ったのは建具屋、蝶番や取っ手を作ったのは鍛冶屋だ。

それが全部壊されている。

ドラゴンの住む家という事で、結構気合を入れて作ったと聞いている。

確かにオシャレな扉だった。

カッコイイドラゴンの紋章みたいなのも掘られていたし。


それがグチャグチャ。

俺のせいではありません。

ここ大事。テストに出ます。

だから俺を見ないでくれ。


少しすると暴れる音が聞こえてきた。

どうやら家の中で戦っているらしい。

戦闘音というよりも……なんだろ、日本で家屋を壊している時に聞こえるような音だ。

倒壊するんじゃないか? 大丈夫か?



バトルは1時間にも及んだ。

まだ静かにならないから、決着はついてないのだろう。


ちなみにギルドマスターは一度ギルドに戻り、冒険者を連れてきた。

何をするのかと思ってたら、交通整理というか立入禁止?にしてた。

近寄ると危ないからね。

冒険者の仕事ってそんなのもあるんだなぁ。


「ただいま戻りました」

「ん? メガか! 早いな!」

「最速を出しましたので」

「最速?! ちなみにどうやって?」

「被害が及ばないようにまず空高く飛翔。そこから自由落下で」

「それって早いのか?」


確か空気抵抗があるから、最高時速が決まっていたような。


「魔法で空気抵抗を0にしてますので」

「それってどうなるんだ?」

「どこまでも加速していきます」

「……着地地点は大丈夫なのか?」

「ソニックブームが出る前に魔法でちょこちょこと」


ちょこちょこで済ませるのか。

相変わらず、魔法って万能だな。

いや、うちのペット達がなんでもアリなだけか。


「それで、返事は?」

「貰ってきました」

「どれどれ……シロー! 読んでー!」

「はい」

「何て書いてある?」

「主に今回に限り全権を移譲する、と書いてあります」

「王様のサインは?」

「あります。これがあれば、この王国内に居る限りは誰も文句を言えないでしょう」


よし!

ならば、作戦開始だ!


と、意気込んでも、別に俺は何もしない。

トウにギルドマスターを呼んでもらうのと、シロクロメガに働いてもらうだけ。


ギルドマスターが家に来るのと同時にシロ達も戻ってきた。

そう、暴れていたバカと女二人を捕まえて。


「お前ら! 俺の戦いの邪魔をするとは!」

「はいはい、静かに~。

 ギルドマスター、お願いします」

「はい。

 ジェイビオ! トレース! ルグラ! 3人を逮捕する!」

「はぁ?! 何の罪でだよ!!」

「不法侵入、住居破壊、傷害、そして国家転覆罪だ」

「「「はぁぁぁぁぁぁ?!」」」


さすがに国家転覆罪はビビっただろう。

簡単に言えばテロだという事だもんね。


ところで、一緒に居た女はトレースとルグラっていうのね。

どうでも良いけど。

ジェイビオと合わせて、もう会う事も無いしね。

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