第247話 マッチポンプっぽい

一時間後。

ようやく虐殺の時間は終わりを迎えた。

と言うか、俺が止めた。


最初は同行したドラゴンに止めてもらおうと思ってたが、思いっきり拒否された。

一緒に殺されるからと。

さすがにシロ達もそこは見分けるよ、と言ったが断固拒否。

こうなると止められるのは俺だけになる。

だが、俺だって一方的に攻撃している所に行きたくない。

ドラゴン達は既に防御のみになっているんだ。そこら辺あちらこちらに切り落とされた部位が転がってるし。

誰がそんな所に行きたいと思うだろうか?

でも、いい加減止めないと、本当に死人が出る。いや、死龍か?

龍って字だと西洋風のドラゴンなイメージだけど、竜だと東洋風に感じるのは俺だけかな?


……おっと、また逃避していた。


結局、俺だけが行くのはイヤなので、ドラゴンにも手伝ってもらったのだ。

ドラゴンの足に捕まり、前線まで運んでもらう。

そこから俺がシロ達に命令するって感じ。


この作戦が成功し、やっと終わったのだ。


そして現在。

俺はドラゴン達から崇拝されている……。

天災のようなシロ達を止めてくれたからという事らしい。

う~ん、マッチポンプっぽい。

狙ってやってないからね?


「え~と、この土地を治める事になったカズマです。

 と言っても何も強制はしませんので、今まで通り自由にしててください。

 ただし、人間が来てもいきなり襲うのは無しでお願いします。

 まず、会話。会話です。お願いします」

「「「判りました、カズマ様!」」」

「私からも一言良いですか?」

「ん? シロも何か言いたいのか? 良いよ」

「では。

 主の収める土地です。判りますよね? 主の恥になるような事は許しませんよ?

 それと主をバカにするのも許しません。訪れた人間がバカにするようだったなら、即殲滅しなさい」

「「「了解しました! シロ様!!」」」

「うぉい!!

 殲滅は無し! 追い返すだけで良いから!! 本当だぞ! やるなよ!!」

「これは高等な説明方法で、『やるなよ、やるなよ』と念を押すのは『こっそりやれよ』という意味です」

「シロ、何言ってんの?! リアルにやるなって言ってんの!!」


誰がバラエティのお約束を教えろと言ったよ!

そんな事、希望してないだろ!

大体、アレって危ないんだぞ。

シャレにならない時もあるからな?



ドラゴン達の中で長老の者達が、どうすれば?と聞いてきた。

なので、シロ達は過激なだけです、と伝えておいた。

わかってくれただろうか?


その後はドラゴン達と打ち合わせに入った。

長老のドラゴンが色々決めていたらしいので、その制度は残す方向で。

ただし簡単に死なないドラゴン。だから若いもの同人数入れる。

これで5対5になる。これで会議して決めてもらう事に。

若者の意見も取り入れないと、古い慣習に従うだけになるからね。


細かい所は、自分達で決めてもらう。

決まったら家まで伝えに来てもらう事に。

俺の家ならドラゴンが飛んできても、気にしないだろう。

既に1頭住んでるしね。


こうして俺達はドラゴンに任せて帰る事になった。

後日「国名はカズマ国になりました」と言ってきたので慌てて却下した。

罰ゲームかよ! 恥ずかしいわ!

代案として「ドラゴン評議国」ってのを出しておいたので、そっちに決まって欲しい。


さて、こんな事になったので、恐る恐るステータス確認だ。

良い事は無いだろうが、変なのがあれば抗議しなきゃいけない。

早い内に抗議しないと認めた形にされても困るし。


「神の評価」が増えてなければ良いなぁ……。

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