第227話 七不思議、残り
「残りは3つか……」
「え~と、その、あのですね……」
「ん? どうした?」
「いえ、残り3つは……言いにくいと言いますか、何と言うか…………」
「え?! 何?! 何か悪い事?! 俺の悪口?!」
「そうじゃないんです! そうじゃないんですけど……」
「大丈夫。言ってごらん」
「で、では……」
アレか?
俺が異世界人とか、そういう話?
もしそうだとしたらどうしよう?
って、別に知られても構わないか。
知られて別に困る事なんか何も無いわ。
家に押しかけられても、そういう人は入れないだろうし。
「えっと、残りの3つですけど……。
『喋るネコとイヌが居る』『ランクAAでも勝てないネコが居る』『ドラゴンが人里に住んでいる』です……」
「……。はははは、聞いた事ある話だね!」
「そ、そうですよねー」
……そのまんま、俺のペットの話じゃないかい!
ドラゴンは違うけど、俺の関係者みたいなものだし。
っていうか、隣に住んでるし!
今なんか、鼻歌歌いながら鱗の手入れしてるし! デカいから鼻歌が煩いんだよ!
終わった。謎解き回、終了です。
お疲れ様でした。
少し落ち込んでる俺を不憫に思ったのか、話してくれていた子が質問をしてきてくれた。
「あの~、こうやって話を聞いてくれるんですね?」
「ん? 居る時なら聞くよ」
「そうですか。
実は誰かに相談したいって言ってる友人が居まして……。
どうでしょうか?」
「良いよ。相談に乗りましょう!」
「ありがとうございます。じゃあ連れてきますね?」
「あっ、授業が終わってからでも良いよ」
「いえ。彼は今参加している授業は無いので、寮に居るはずですから」
「そうなの? じゃあ良いよ」
その子は迎えに行った。
ところで、ここの授業って選択式だったんだ。初めて知ったわ。
理事長なのにな。
まぁ、名ばかりの理事長だから良いか。
どちらかと言えば、俺ってカウンセリングの先生みたいだわ。
それも良いでしょう!
少しすると男の子を連れて戻ってきた。
……何かゲッソリしてないか? 大丈夫か?
「彼が相談したいそうです」
「お、おう。名前は?」
「僕はトルグと言います。理事長、時間を取らせてすみません……」
「あぁ、気にしないで。今は実習中だけど、俺の仕事はそんなに無いんだ」
「……従魔が代わりに教えているんですか。無茶苦茶ですね、理事長は」
「こんな俺でも理事長になれるんだよ」
「そこまで優秀な従魔を連れている時点で、理事長に向いていると思いますけどね」
ちょっと笑ってくれた。
どうしたんだろう?
さすがに病気とかの悩みは無理だぞ?
待てよ?その場合、ドラゴンの所の薬草があれば解決出来るかも?
「それで相談事って?」
「実は……僕の実家は伯爵家なんです」
「貴族の家の子だったのか。……え~と、敬語の方が良い?」
「何を言ってるんですか、理事長。学園内は皆平等って決めたのは理事長でしょう?」
「そうだったな。そう言えばどう?」
「どう?とは?」
「平等ってどう?」
「他の貴族の子は判りませんが、僕は楽ですね」
「楽かい?」
「はい。もっと子供の時は使用人の子と一緒に遊んでいましたから。
それが居つの頃からか、敬語を使われるようになりました。寂しかったですね」
「なるほど。おっと話の途中だったね」
「いえ。理事長には感謝しています。
それで……実は実家の事なんです」
「実家の事?」
「はい。もっと詳しく言えば、両親の事なんです」
なんだろ? 浮気とか不倫を知ってしまったとか?
それとも貴族にあるまじき不正をしているのを知ってしまったとか?
気になるな。いや、私、気になります!
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