第148話 最強の敵
「さあ、行くぞ」
そう言って俺に近づいてくる神様。
だが、その前にシロ達が立ちふさがった。
「主に害をなすのは許しません」
「……ふん、従魔か。
なかなかの強さのようだが、私に歯向かうのは無謀というものだぞ」
あっ、やっぱりステータスも見れるのね。
チートでも無理なのか。
まぁ神様にもらったチートだからね。神様に通用するはずがない。
そもそも取り上げられたらそれで終了だし。
チート貰った奴が神様に反抗する話があるけど、確かに無謀だよな。
おっと、現実逃避をしてしまっていた。
「無謀と言われても、止めるつもりはありません」
「ふ、面白い。ならば相手をしてやろう。
お前達は一緒に行って役に立ってもらう予定だから、殺しはせぬ。
能力も取り上げぬ。3匹同時で構わぬぞ。さあ、来い」
3匹と神様の戦いが始まった。
狭い庭で戦うのは止めて欲しいが、外だと周囲の家に被害が及ぶだろうしなぁ。
結界の中の方が安心。俺の心は大嵐だけど。
戦いはやはり神様が圧倒的に有利。
シロ達が何をしても腕の一振りで返されている。
怪我する前に止めるべきなんだろうか? だがその場合は異世界行きが決定してしまう。
どうする? 手段を考えろ!
ラノベならこういう時は打開する一手を閃くじゃないか!
もしくは「こんな事もあろうかと」とか言って、何か出すだろ!
ああっ! 無理!
こんな状況では何も閃かない!
神様相手にするなんて想像すらしてないから、何の準備もしてないし!
唯一の打開方法はシロ達が勝つ事なんだが……無理だろうな。
俺が頭を抱えていると、救いの声が背後から聞こえてきた。
「通信が切れたから、来てみたんだけど…………えっ? ちょっ? 何が起きてるの?」
「か、か、神様ーーーーーーーっ!」
「ちょっと! すがりつかないで! 涙! 鼻水!! 服で拭かないで!!」
「助けてください!!」
「た、助ける? わ、判ったから離れて! 助けるから! 汚い!!」
俺が離れると、神様は戦闘を見た。
その後、深い溜息。目の端を揉んでいる。
いや、何やってんだよ、みたいなのは良いですから、早く止めて下さい。
神様はそのままスタスタと戦闘場所まで歩いていった。
「はいはい、ストーップ! 終了、終了。シロ達も止まりなさい」
「むっ! お前はアリュステール!」
「誰かと思ったらシンダルゼンか。何やってんの?」
「魔素を送る者を連れに来たのだ」
「いやいや、この人は既に私が契約してるから。
ステータス見て判ってたでしょ? 何を戦ってるのよ」
「この者達が邪魔をしたからだ」
「貴方も綺麗な女性なんだから、戦ったりしなくても良いでしょうに」
「なななななななな、何を言っている! ききき綺麗とか!
そそそ、それに女性だから戦わなくて良いと言うのは男の意見だ! 女性蔑視だ!」
あ~、あの神様は女性なのね。名前はシンダルゼンと。
で、俺をここに送った神様は男性と。名前はアリュステールって言うのか。
結構長い付き合いだけど、初めて知ったわ。
「あぁ、ゴメンゴメン。
でもさ、君はいっつも邪魔するよね。二重契約は無理だって知ってるでしょ?」
「お、お前が破棄すれば問題無いだろう!」
「破棄とか簡単じゃないんだよ。それに本人の意思もあるんだしさ。
ちゃんとした手続きして本人の意思も確認してから契約でしょ。聞いてる?」
「聞いてる!」
「じゃあ俺の目を見て話そうよ。逸らさないでさ」
ん~、後ろめたいから目を逸してるのかと思ったけどさ。
何か挙動が怪しい。何か企んでいるのか?
どうも何か裏があるような感じがする。
もう少し会話を見て、裏を考察する必要があるな。
弱点が判れば、神様相手だって交渉くらい出来るし。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます