第78話 シロの回。魔物編・その1

『シロの回。魔物編・その1』


主からデスラットという名のモンスター(?)討伐をお願いされました。

王と共に王都へ行くと言われましたが、移動が遅すぎるので却下です。

到着に2週間かかるらしいので、2週間後に行けば良いですよね?




はい。今日が2週間目です。

王都に行きます。

いつも行っている街にはそのモンスターは居ないとの事。

主が心配して、クロも一緒に行くように言われました。

ついでに観光でもしましょうか。




王都に到着したので、そのまま城に行きます。

クロは屋台に惹かれて居ますが、しっぽで捕まえて連れて行きます。後で買いますから。

道は判っているので、そのまま王の居る場所に進みます。

途中出会った兵にはギョっとされますが、無視です。


「おおっ! シロ殿とクロ殿! 待っていたぞ!」


部屋に入るなり、王が立ち上がってこちらにやってきました。

酔っ払っていない時は穏やかな人なんですけどねぇ。


「今、着きました。それでそのモンスターは何処に?

 早く倒して帰りたいのですが」

「うむ、そうだな。我が国としても早急に対処して頂けるのはありがたい。

 では、早速あんな……」

「お待ち下さい、陛下!!」

「……何だ?」

「果たして本当に猫に討伐が出来るのですか?!

 もし失敗した場合、被害が拡大すると思いませんか?!」

「被害が拡大するというのは、どういう意味です?」

「シロ殿は知らないか。

 傷を負わせるが倒せない場合、その血により疫病が広がるのだよ」

「大量に血を撒き散らして死亡した場合は?」

「何故か疫病は広がるどころか縮小し広まる事は無かった。

 侵された者も、改善に向かうのだよ」


不思議ですね。

まぁどうでも良いですが。


「陛下、私もそう思います」


何人かが追随してきました。

……全員で4人ですね。


「お前達、私が直接お願いをしに行った者が信用出来ないと?」

「そういう事ではありません!」


言い争いになってきましたね。

どうしたものでしょうか?


おっと、そうでした。

主から指南書を書いて貰っていました。

読んでみましょう。


『反対する者が居た場合、無視しろ。武力行使はダメ!』


これだけですか。

お見事です! 見事に今の状態を当てています!

つまり、放って置いて話を進めろという事ですね。


「王。何処にそのモンスターは居るのですか?」

「猫の分際で我々の会話に割り込むな!」

「静かにしろ!

 シロ殿、聞いてどうするのね?」

「簡単です。私が信用出来ないという者の場所には行かないだけです。

 貴方が行って欲しいと思う所だけ行きます」


誰もが唖然としています。


「な! 何を言う!! 民の命を何だと思っている!!」

「どうでも良いです。ささ、王よ、どこに行けば良いか行って下さい」

「う、うむ……。まずはやはり王都近辺をお願いしたい。

 近衛兵長に案内させる。おい! シロ殿を案内するのだ!」

「ははっ!」


中ではまた言い合いが始まりましたが、私は近衛兵長と呼ばれた人に付いていきます。

クロは……近衛兵長に美味しい屋台を聞いていますね。

その情報は今必要でしょうか?

私がしっかりしなくては!

え? マタタビを売っている店がある?!

終わり次第向かうので、早く行きましょう!!

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