第7話 共同生活の始まり

 子供達には、小バエ退治をさせてこの隙に、私は生活環境を整えなければいけません。


 昨日作った家の横に、本格的な十人が快適に住める家を作ります。

 そして、船から持って来た樽をしまう倉庫。

 そして、体育館を作ります。

 これは、雨の日でも子供達が安心して訓練が出来る様に、それともうじきやってくる夏に備えてです。


 建物が完成したら、次は建物のゴーレム化。

 こうすれば、建物が強化され、壊れても自動で修復します。

 ペナルティーを受けたおかげかゴーレムに魔法を使わせる事が出来るようになりました。

 火山の溶岩で出来たゴーレムに、火を出す魔法とか、いろいろ出来そうです。

 今回は家ゴーレムに温度コントロールの魔法を使える様にします。

 こうすれば冷暖房完備の快適な家が完成です。

 倉庫も同じです。ただ倉庫は冷房と言うより冷蔵です。

 食品が腐らないように冷やします。

 体育館も、冷暖房です。これで熱中症も恐くありません。


 次にやるのは、樽の中身の確認です。

 今の時代の船は、荷物は何でもかんでも樽に詰めます。

 船には、必ず樽職人を乗せるぐらい樽を使用します。

 樽の中身は食料品から日用品まで、生活必需品がそろっていました。

 しばらくは不自由しないで過ごせそうです。


 特にうれしかったのは、味噌や醤油、米があった事です。

 奴隷同様輸出用だったのでしょう、沢山あります。

 ジャガイモや、サツマイモ、里芋、人参など腐りにくい根菜類や、大豆に小麦、トウモロコシなどの種系の物も多く、これは植えたら生産出来そうです。


「レイカ姉ー、疲れたーー」


 皆が戻ってきました。


「食事にしましょう。今日は野菜たっぷりのお味噌汁と、ご飯ですよ。その前にお風呂に入って下さい」


 調理道具は、鉄人ゴーレムをつぶして、調理道具に変えました。

 お湯の出る、お風呂ゴーレムも作り、お風呂もバッチリです。


「えーっ!! お風呂ーー!!」


 喜んでいる子と、しょげている子がいます。

 皆が大好きと言う訳ではないですよね。

 私も余り好きではありませんでした。

 面倒臭いですもんね。


「はやくー!! ご飯! ご飯!」


 十人が座れる大きなテーブルを用意しました。

 テーブルには、来た順に座ります。

 私、イサミちゃん、チマちゃん、シノブちゃん、アサコちゃん、イクサちゃん、トウカちゃん、ヒジリちゃん、ライちゃん、マイちゃんの順に座りました。

 全員、見るからに黒髪で黒い目、そう日本人です。まあ、この世界ではジャング人ですね。

 獣人や、エルフなどは、今のところかもしれませんが日本と同じで見た事はありません。


 私の前に座ったのはイサミちゃん八歳です。がっしりとした体のかしこそうな子です。

 私の左には、チマちゃん五歳やさしい顔の美形です。

 チマちゃんの前にシノブちゃん六歳、物静かで影の薄い子です。

 チマちゃんの左にアサコちゃん八歳です。目つきの鋭い美少女です。

 アサコちゃんの前にはイクサちゃん八歳が座っています。一番身長の高い体型もがっしりした強そうな子です。

 アサコちゃんの左に、トウカちゃん八歳身体能力が一番高い元気一杯の子です。

 トウカちゃんの前にはヒジリちゃん五歳、一番大人しい優しい美人さんです。

 トウカちゃんの左に、ライちゃん八歳物静かで、大人しい子です。

 ライちゃんの前にマイちゃん七歳です。この子は体が一番貧弱で、か弱い子です。一杯食べて大きくなってほしいです。


「いただきまーす!!」


「ごめんね、こんなご飯で、少しずつ良くしていきますからね」


 皆、大きな口で口一杯に頬張って、首を振ってくれました。


「おいしーーい!!」


「お替わりもありますからね」


「おかわりーー!!」


 全員からお茶碗が出て来ました。

 元気一杯で安心しました。

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