詩と哲学

沼津平成

悟り(3話,500字)

1 自然

 人間ってさ

 ちっぽけでさ

 真っ直ぐじゃないんだ

「曲がったことが嫌い」

 っていう人は、うん、確かに

 人間界ではすごいが

 そんなひともさ……

 生まれて一度や二度は不正してるだろ?

 全く不正せず今まで生きてきたというのなら、

 それはスーパーマンだよな

 時間なんかない無空間、

 それは実はこの地球だったりして……

 自分たちなんかより、

 森を形作っている木の一本だとか、さ、

 道端に咲いている白い百合、えのころ草とかの方が、さ、

 綺麗なものをたくさん知っている気がして、

 無性に泣いていた。

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