第13話 神水魔法

 朝起きてミリアムのお腹をさするとミリアムは嬉しそうに目を瞑り、顔を近づけてきたので優しくキスをした。


 孤児院をジュリアに任せて、北の森へ向かう。

 いつものように魔力を広範囲に漂わせると、周辺の魔物が俺たちに向かって近づいてきた。   

 俺は魔物の魔力を一つ一つを感じ取りながら、オリハルコンの魔法弓に魔力を込めて魔法の矢を射る。

 俺の弓から10ほどの矢が放たれて、魔物を消し去った。


 俺の後ろを見ると、イヴァは益々スピードを早くした身のこなしになっており、魔物の間を風のように駈け抜けて次々と切り刻んでいく。


 短剣の投擲も魔物の核等の弱点を確実に狙い、投擲したあとは自動で収納に戻るため、次々と遠慮なく投げている。

 

 グリゼルダも長剣を使い、サイクロプスの足を一太刀で両断し、バランスを崩した後、首を刎ねる。動作の一つ一つが流れるように行われ、危なげなく作業的にこなすようになった。


 四時間ほど森の中を転移しながら、様々な魔物を狩った。


 昼食は一度カルディアの街に戻ると、カルメラが俺の服を引っ張った。



「サトウ様、あの……今日も吸ってもらえませんか。」

 


 宿に入ると、カルメラは白の薄い服に着替えており、ベッドに座っている。



「サトウ様、私は戦闘にはあまり向いてないようなのですが魔法が使えそうで使えないのです。

 私の体に魔力を少し流してもらえませんか。」



 そう言うので、宿に転移して恥ずかしそうにするカルメラの服を全て収納して、腰に手を回して、素肌から魔力を流す。



「ああああ!わ……私の中に入ってくる……」



 カルメラは体を痙攣して胸から大量の母乳を噴き出した。


 俺は慌てて口をつけると、昨日とは違う味わいだ。

 濃厚なポーションを飲んでいる感覚だった。



「アリーチェ、飲んでみろ。」


「はい。ご主人様。」



 恥ずかしがりながら震えるカルメラに、姿を現したアリーチェが近づく。

 カルメラは恥ずかしそうに手で顔を覆いながらも先端からは母乳が吹き出している。

 アリーチェが口を開けてカルメラの胸にかぶりつく。



「ああああああ」



 身を悶えるカルメラとは裏腹に仕事モードのアリーチェが俺の方を向いて答える。



「ご主人様、これはエリクサーですわ。

 私も一度だけ味を覚えるために飲ませていただいたことがあるのですが、どんな傷、病気も治す奇跡の薬です。」


「貴重なものなのか。」


「はい、限られたエルフだけががその製作方法を知っているとされていて、手に入れるのはかなり困難です。

 材料にドラゴンの血が必要と言われています。」


 俺はすぐにグラスにカルメラから溢れ出す母乳を汲んで飲んでみた。



「ん?飲んでみろ。」


「エリクサーではなくなっています。」



 アリーチェはもう一度直接カルメラにかぶりついた。



「あああ!」



 カルメラは吸われるたびに絶頂に達しているようだ。



「直接飲まないとすぐに効果がなくなるようです。」



 イヴァやグリゼルダも姿を現し、試飲するように乳を吸われると、何度も絶頂し、下からも液体を吹き出した。



「これも古くの魔法なのですがエリクサーや神の酒と言われるソーマを生み出す魔法があると聞いたことがあります。その魔法は神水魔法と言われています。」


「神水魔法か。」



 俺は酒をイメージしてカルメラに魔力を流す。



「きゃああああ!」



 吹き出した乳を吸う。

 ゴクゴクと乳を手で強く握り、絞り出して無理矢理吹き出させる。



「ああああああ」



 カルメラはピクンピクンと体を痙攣させた。



「美味い酒だ。」



 再びアリーチェ、イヴァ、グリゼルダに乳を吸われて股からも汁を吹き出した。



「こんな美味しいお酒飲んだことがありません。」



 特にアリーチェは気に入ったようで、震えるカルメラを押さえつけてゴクゴクと飲んでいる。


「サトウ様……喜んでいただけましたか……」


「ああ。」


「良かった。毎日私のお乳を飲みに来てください。」



 ベッドに横たわり、顔を赤くして、カルメラが俺を抱き寄せた。


 しばらくカルメラとイチャついた後、建築中の屋敷を見に行くことにした。


 カルメラとのやりとりをずっと見ていたためか、アリーチェもグリゼルダは俺を挟んで自分の胸を俺に擦り付けながら歩いている。


 広域に薄く広げている俺の魔力に反応があった。

 人ではない。



「気をつけろ。何か来るぞ。」



 透明化したイヴァとグリゼルダ、アリーチェに声を掛け、人通りの少ない路地裏に誘導する。


 路地の向かいから、とんがり帽子の魔法使いがこちらに向かってきた。



「ん?この膨大な魔力源がただの人間だと……」



 遠くのほうでブツブツ言っているのが聞こえる。

 色白と言うか、もう死人のような肌をしたその魔法使いはこちらに近づいてきた。


 近接の間合いに入っても全く害意を感じない。

 そのまま俺の胸に収まって、唇を重ねた。



「やはり、お前がこの魔力の源か。私の糧としてやるからそこに跪け。」


 斬りかかろうとするグリゼルダとイヴァを制止する。



「お前は何者だ。」


「私は魔王軍魔法使いのアリオクだ。」



 魔王とかいるのか。

 対応を間違えると厄介だな。


「アリオク、お前は俺の魔力が欲しいのか。」


「ほ……ほしい。くっ……人間ごときが偉そうにして……」


「俺をどうするつもりだ。」


「お前を俺のペットにして、四六時中その魔力を、吸収させてもらう。」


「そうか。」



 俺はアリオクの腰から手を回して唇を重ねる。



「んんんんん!」



 唇から大量の魔力を流し込むとアオリクは白目を剥き、足をガタガタと震えさせて、失禁したようだ。

 

 良くわからんやつだな。

 アオリクを置いて屋敷に向かう。

 グリゼルダはかわいそうに思ったのか、蹲るアオリクの背中をさすってやっていた。


 建設中の屋敷に向かうと外観は、完成していた。

 俺のイメージ通りだ。



「サトウ様、内装の確認をお願います。」



 アリーチェに案内されて中に入る。

 一階は2つの大浴場になっていて、中央で分かれている。

 それぞれ魔道具で地下から汲み出す温泉かけ流しにする予定だ。

 浴槽周りにはシャワー、脱衣所を完備している。


 二階は大型キッチンと四人がけのテーブルが20程ある食堂と、同じキッキンから提供されるもう一つの少し小さめの食堂。


 全体的にシンプルで親しみやすく、少し手が込んでいる造りにしている。

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