第3話
釣りバカ日誌 ~深海の秘密~(続き)
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第6章:予感のイサキ
しばらくして、伝助(ハマちゃん)とスーさんは、深海の恐怖から少し気持ちを切り替えようと再び釣り糸を垂らすことにしました。深海の怪異はひとまず忘れ、美味しい魚を釣って気分転換をしようということで、彼らは穏やかな入江へと向かいます。
ハマちゃんが「ああ、やっぱり普通の釣りが一番だな!」とニコニコしながら竿を構えた途端、何かが勢いよく釣り糸を引っ張り始めました。さっきまでの重苦しい空気が一転し、釣りの興奮が蘇ります。
「おおっ、来た来た!でかいぞ、これは!」と、興奮気味に叫ぶハマちゃん。スーさんも「どうせまたイカか何かだろう?」と軽く流しますが、その表情には釣りへの期待が隠せません。
ハマちゃんは、力いっぱいリールを巻き、ついに釣り上げたその魚を見て歓声を上げました。
「イサキだ!しかも見事なサイズ!」
目の前には銀色に輝く立派なイサキがあり、ハマちゃんは満足そうに笑みを浮かべます。スーさんも「いやはや、見事なものだ」と感心しつつ、「これで少しは気持ちも落ち着くな」とホッと胸を撫でおろしました。
第7章:新たな手がかり
しかし、イサキを釣り上げた後、再び何か異様な感覚が二人に襲いかかります。スーさんがふとイサキを観察していると、魚の体に小さな傷跡があるのを見つけます。その傷跡は不自然なもので、まるで鋭利な器具で切り取られたかのようです。
「おい、ハマちゃん。この傷を見てみろ」とスーさんが指摘すると、ハマちゃんも不思議そうにイサキをじっと見つめます。
「なんだこれ…自然のものじゃない気がするな」と、ハマちゃんは不安げに呟きます。二人の脳裏に、島での禁断の実験の噂や、深海の秘密がよみがえってきました。
「まさか、イサキにまであの実験の影響が…?」とスーさんが呟くと、ハマちゃんも真剣な顔で「この魚をもっと詳しく調べてみたほうがいいかもな」と提案します。
第8章:深海の証拠
その夜、二人は地元の魚専門家を訪ね、イサキの傷について詳しく調査を依頼することにしました。専門家はその傷を見て表情を曇らせ、「これは明らかに人為的なものです。この魚は、何らかの実験に巻き込まれている可能性があります」と語ります。
さらに詳しく調査を進めた結果、傷の中から小さな金属片が見つかりました。専門家が調べたところ、それは特殊なマイクロチップであり、魚の生態を監視するためのものだと判明しました。
「つまり、深海生物の追跡や実験に使われていたものが、いまだにこの島の海域で行われている…ということか?」
ハマちゃんとスーさんは、改めて島が持つ深い闇の存在を実感し、彼らの釣り旅行が偶然ではなく、何かに導かれていたのではないかと考え始めます。
第9章:決意の釣り
次の日、二人はもう一度釣り糸を垂らすことを決意します。今度はただの釣りではなく、深海に潜む真実を突き止めるための釣りです。誰も近づかないと言われる海域へと足を踏み入れ、海に潜む「秘密」を明かそうと覚悟を固めたハマちゃんとスーさん。
果たして二人は、島の海に潜む本当の真実を暴くことができるのでしょうか?深海の秘密は、彼らの想像を超えた恐怖をもたらすことになるのか…。
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こうして、イサキを釣り上げたことから、二人の旅は再び緊張感に包まれながらも、真実を求めて進んでいくのでした。
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