メダカ
宅田汰久
メダカを赤玉土で飼育しよう!
第1話
メダカを赤玉土で飼育しよう!(メダカ飼育に大事な底床について考える)
メダカ飼育をする時、よく赤玉土を使うということを聞きますね。いったいどんな効果があるのか考えてみましょう。
1.赤玉土ってどんなもの?
赤玉土はもともと園芸用の土で関東ローム層の火山灰が積み重なってできた赤土を乾燥させたものです。通水性や水持ち、肥料もちなどがいい非常に植物の育成に適した特徴をもっています。赤玉土自体には 肥料分が含まれていません。また、粒の大きさも細粒から小粒、中粒、大粒といった具合にいろいろな大きさで別れていていろいろな大きさから用途にあったものも見つけやすいです。
淡水魚の飼育にもよく利用され、低床として使用する場合は水質は弱酸性になりメダカの飼育に使用するにも便利です。 (メダカが好む水質というのは意外と思うかもしれませんが弱アルカリ性です。ただ、メダカは丈夫なので実際は弱アルカリ性~弱酸性で大丈夫です) 稀に赤玉土は水槽用の土ではないから、メダカなどの飼育には使用できないなどの意見の方もありますが、当店(大分めだか日和)でも、いくつもの容器で使用していますし、多くのメダカ専門店でも普通に使用されているメダカの飼育ではごく一般的なものです。
2.メダカ飼育に赤玉土を使用するメリット
メダカ飼育に使用するメリットはまだまだたくさんあります。ひとつずつあげていきましょう。まずは、その先ほどもあげました、水質です。 メダカが生活できる好む弱酸性の水質を維持しやすく肥料も含まれていないのでとても安全な水作りが行えます。 さらに、赤玉土の形状は粒が多孔質でたくさんのバクテリアを棲みつかせることができるので水質を安定させる効果が大いに期待できます。
もちろん、大磯砂利や、化粧砂でも大丈夫ですが、やはりろ過バクテリアを棲みつかせるという意味では多孔質の赤玉土はとても良いと思います。 熱帯魚用などで販売しているソイルなども使用できますが、屋外飼育に使用するとなれば、量の割に高価なので大変コストが高くついてしまいますし、ソイルに肥料分が含まれていれば、 屋外で飼育した時、予想以上に養分が流れだし、あっという間にコケだらけになったり、グリーンウォーター化が深刻になるということも考えられます。 やはり、水槽用、観賞魚用のソイルは屋内での水草育成を目的としたものが多いです。
その点赤玉土はもともと園芸用ということもあり水生植物を植えるときも、赤玉土の適度に保たれた空間が水草や水性植物の根ばりを助けてくれます。 赤玉土自体は、豊富に肥料・栄養分を含むものでもありませんので、水生植物や水草によっては育たなかったり、肥料を追肥してあげる必要もでてきます。 そういった扱いやすさという意味でもメダカの屋外飼育やビオトープでの飼育に好んで使用されることが多いです。大きなプラ舟の底に敷かれて使用されたり、水鉢の底床として 赤玉土を使ってメダカを飼育するのは、屋外でのメダカ飼育の定番のスタイルですね(^^)
ただ、大磯砂や化粧砂などでは低床自体に含まれる養分もなく根を張ることも難しい為、育てられる水生植物や水草も限られてしまいます。 肥料を与えても肥料もちも良い方ではないので、赤玉土に植物を植え、必要な分だけ肥料や他の土を加えるという方法のほうが自在に植物を育成する環境が整えやすいでしょう。 底床に赤玉土が敷いてあるということで、底床の通水性とバクテリアの繁殖もある程度確保できます。 やっぱりメダカのビオトープや睡蓮鉢には水性植物を植えて楽しみたいものです(^^)(注意点としては、なるべく硬い赤玉土を選ぶのもポインとかもしれません。 柔らかいとあっという間に崩れてしまってせっかくのメリットも半減してしまいます)
2.メダカ飼育に赤玉土を使用するデメリットは?
赤玉土を使用することのデメリットはというとやはり長く使うと粒の形が壊れてくるということと、水質がどうしても酸性よりに傾きやすいということです。 日本の土壌でとれた土なのでもともと酸性よりなのです。もちろん、日本の野生のメダカもその土地で暮らしているし、野生の植物も弱酸性~酸性寄りの土壌を好むものが多いので何も問題はありませんが、
どうしても、アルカリ性で飼育したい場合などは、アルカリ性に水質を調整するのが難しくなってきます。メダカを飼育するブリーダーは酸性より、アルカリ性に拘って飼育する人もいますので そういった場合はあまり赤玉土は選ばれることはないでしょう。
3.赤玉土の使用方法
まずば赤玉土を軽く洗いましょう。そして、飼育容器となるプラ舟や睡蓮鉢、水槽などに平らに敷いていきます。 厚くしないというわけではありませんが、水草や水生植物を植える場合は厚めに敷いておきましょう。次に飼育水を注ぎます。 飼育水は水道水をそのまま入れても構いません。
ただ、当然ですがその場合は二日間ぐらいは塩素(カルキ)が残っているので生体を入れることはできません。(カルキ抜きメダカの飼育水をつくる参照) 水道水を 使用するというのは最初から余計な雑菌や貝の卵、昆虫などを入れないという意味でも有効です。
容器の三分の一程度まで水がたまってきたら植物を植える場合はこの時点で植えておきましょう。最初はphが急激にさがり酸性に傾いた水ができやすいので、 なるべく早く安定させるためには牡蠣殻などを使用してphをあげることによって調整するというのもいいと思います。 これは必須ではありませんが、早く水を作りたいときには有効です。赤玉土の粉が舞うと思いますので最初はかなり水が濁ると思いますが一日~二日たてば透明な水になります。
カルキ抜きしない水道水を使用している場合は 必ず二日ほど経過してカルキが完全に抜けたことを確認してメダカやエビ(ヤマト・ミナミヌマエビの飼育方法。メダカ水槽の掃除屋さん参照)、タニシ(ヒメタニシはメダカ水槽の掃除屋さん!(^^)!その驚きの能力とは?参照)などの生体を投入してください。 一度環境ができあがればほとんど低床を交換することなく使用できますが数年経過して赤玉土の形が崩れてきたときや、水質が酸性に近づいてきたときは交換時と思っていいでしょう。
水替えは赤玉土の使用方法といっても特別に気をつけることもありませんが、気にしたほうがよいことは、赤玉土の種類によっては潰れやすいものもあるということです。手荒に扱うと粒が壊れてしまい、 せっかくの赤玉土の特徴である多孔質や通水性の良さといった利点が失われてしまいますので粒が壊れてきたり、あまりに赤玉土が古くなってきたら交換したほうがいい時はきます。
メダカ飼育に使用する場合の水換えに関しては、やはり他の飼育方法と対して差はなく見るからに水質が悪化してそうな時は水を三分の一ぐらい入れ替え、 後は減った分を足し水していればいいでしょう。その場合もちろん汲み置きしておいたカルキの抜けた水を使用してください。
4.まとめ
いかがだったでしょうか?メダカ飼育者がよく赤玉土を利用しているのには安いというだけでなくいろいろなメリットがあるということですね。 もちろんベアタンクでの飼育(金魚やメダカのベアタンク飼育は以外と面倒?参照)もいいですが、 屋外メダカ飼育をしたいけど低床をどうすればいいかわからない・・・という方、まずは赤玉土から初めて見てはいかがですか?(^^)(大分めだか日和でもメダカに合う底床を販売していますのでよろしければどうぞ!)
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