第11話
ネズミの魔物に光魔法を試してみたのだが、今までで1番簡単に倒すことができた。
このまま、魔法で戦い続けるのも良いが、刀での実践を少しでも積んだほうが良いだろうと思い、刀で戦うことにする。
距離があれば魔法で戦うこともできるが詰められたら、魔法を使う余裕がなくなる可能性もあるからである。
固まっていたお母さんに、声をかけて先に進むことにする。
先に進んでいると、これまでと同じく大きなネズミの魔物が出てくる。ただ、これまでとは違い、二匹同時にこちらに向かって突っ込んでくる。
正直大きいネズミという時点で気持ち悪いし、二匹もいたらより一層その気持ちは強くなるのだが、剣の腕を上げるためだと思って我慢する。
今回は、二匹が間合に入るのを待ってから刀を振ることにする。二匹が間合いに入ったのを確認して私は、刀を振る。
一匹目は、簡単に斬ることができたが、二匹目には考えていたよりも近くに近づかれていた。
多少近づかれたものの落ち着いて、返す刀でもう一体も処理する。
やっぱり、この刀の切れ味はよくネズミの魔物の肉は簡単に斬ることができる。
現状でも二匹程度であれば、余裕を持って対処できるが、これがもっと数が増えたらわからない。
もし、これ以上出てくることがあれば、魔法で積極的に倒して行きたいと思う。それから、剣で戦いながら魔法を使えるようになりたいと思っている。
これが意外と難しくて、頭がこんがらがってしまうのである。
回復魔法であれば、戦闘中にでも反射的に使えることはわかっているのだが、攻撃魔法は剣で戦いなが扱うことは今の所できていない。
光魔法の回復魔法は、ダメージをもらったら直ぐに治さないと痛いの怖い…という気持ちもあって反射的に回復させることができるのだ。
一方で攻撃魔法は集中しないと上手く発動させることはできず、頭を使うのでとても疲れるし、刀を振りながらは考えることが多すぎて頭がパンクしてしまう。
なので私は、上手く攻撃魔法を使いながら近接戦闘を使うことはできなかった。
そこで、これからの戦闘では氷魔法と刀を使って戦うことにする。
ここで氷魔法を選んだのは、回復魔法で慣れていた光魔法よりも制御が難しく感じたからである。
探索を再開するとすぐに大きなネズミの魔物を見つける。
今回は一匹だけだったので刀で倒すことにした。それからしばらく探索を続けていたのだが、二匹以上で出てきてくれることがなかった。
また、私はこのダンジョン攻略においてマッピングをしているわけではなく、感で先に進んでいるために迷子になってしまった。
忘れていた。ダンジョン攻略には、魔法があるのだから、地図はなくてもなんとかなるだろうと思っていたのである。
実際に、ゲームの中でダンジョンを探索する時でも別に地図はなくても問題ないことも多い。
私の感覚は、ゲームやアニメに近いところがあり、常識的に考えてマッピングは必須なのだが、何も考えてはいなかった。
ダンジョン内を彷徨っていると、開けた場所に出たので、ここでお昼を食べることにした。
どうやらもう正午をとっくに回っているようで丁度お昼時であったのでどこかで食べようと思っていたのである。
食事を取って落ち着いて物事を考えられるようになった上で再度どうするか思考することにした。
今日のお昼ご飯はサンドウィッチであり、野菜、チキン、ツナが中に入っている。そして、デザートにはフルーツが用意されている。
サンドウィッチは、パンで包んだものと、レタスサンドになっている。いわゆるパンの代わりにレタスを使ったサンドウィッチである。
炭水化物を取りすぎないようにすることは、可愛い私をキープするために必要ことなので献立などはちゃんとお母さんと考えて作っているのだ。
ある日を境に、私が炭水化物や糖質を制限するようになってお母さんが心配していたので、お母さんに、「鏡を見たら、そこにはお姫様がいたの!ずっと可愛い私でいたいの」とそんな痛い子に思えるような発言をしていた。お母さんは、そんな私の話を聞いて、献立について一緒に考えてくれるようになったのだ。
お昼ご飯は美味しかった。デザートには、グレープフルーツを用意してきたのだが、これも美味しかった。
グレープフルーツは、半分に切ってありグレープフルーツ専用のスプーンで食べる。あのスプーンの側面がギザギザしたものである。
懐かしい人もいるのではないのだろうか?お昼を楽しんだ後に、これからどうするか考える。
やはり一度迷子になると今ここがどこかなんてわからなくなる。お母さんを頼っても良いが、それをしたら今すぐに帰ることになるかもしれない。
折角ダンジョンに来れたのだから、もっと長いこと探索していたい。
なので、不安気な顔はしないように気をつけて、いつも通りの自信がある表情を浮かべる。
そして、先に進んでいく。
先に進んでいると、何体かの大きなネズミと戦うことがあったのだが、特に先の戦闘と変わることはなく、簡単に倒せていたので練習にはならなかった。
ふと、横を見ると宝箱が置いてある部屋を見つける。
ダンジョンの中には、宝箱が置かれていることがあり、その中には魔法の武器や道具、宝石などのお宝が入っているのである。
中身が気にならないわけではないが、正直あれは罠だと思う。どのような罠かはわからないがそれは不自然すぎるのだ。
私は振り返って、お母さんの方を見てみると、顔を引き攣らせている。
私がこのままこの部屋に入るのか心配なのだろう…。
だが、あえて進むことにした。先に進めばどんなものかわからないがトラップが発動して、大概良くないことが起きるのだろうが、トラップといえば、大量の魔物が湧くものを思い浮かべる。
あれは、実に良いものだと思う、それは今のところ魔物と気持ちよく戦えていないからである。もっと全力を出して戦いたいという気持ちが抑えきれない。
そうして、私の名前を呼ぶお母さんの声が聞こえた気がしたが、私は止まることなく先に進むことにした。
すると思った通り、淡い光に包まれる。ここで想定外なことが起きてしまう。お母さんと、離れ離れになってしまったということである。
これは、本当に一人でなんとかしないといけなくなったので、怪我などには十分気を付けておかなければならない。
でも、これから起きることについて考えると、わくわくが止まらないのであった。
それは、大体トラップを踏めば、ゲームやアニメで主人公が危機に見舞われるからである。その危機をなんとか乗り越えていく、その姿には何度も感動したものだ。
それが現実に体験できるなんて思ってもいなかった。楽しみである。
入り口は塞がれてしまったものの、魔物が出てくるようなことはなく、宝箱をどうにかすることにした。
正直、宝箱の中身には興味がない。宝箱には罠が仕掛けられていることも多く、一人の状態で開けたいとは思えないのだ。
また、宝箱に擬態する魔物もいるようなので、今の私にとって開けるメリットの方が少ないかもしれない…。
とりあえず、宝箱に対して、魔法を撃ってみることにする。光の矢を空中に生成して宝箱目掛けて飛ばす。
すると、宝箱は跡形もなく消し飛んでしまった…どうやら普通の宝箱であったようで、魔法で吹き飛ばすのはやり過ぎだったかもしれないと思った。
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