意味が分かると怖い話

沼津平成

第1話 バス停で

 停留所はいつもより混んでいた。


 臨時のバスが来るからだ。


 この村に、ただでさえバスは少ない。


 みんな、救いのバスを待っているのだ。


 ホラ、来た。乗客から声が上がる。


「乗っているほうも大変でしたよ」


 乗客たちは、バスが開くと、一目散に去っていった。


 そして高いところへ――


 ごつごつした地面に、変化が訪れた――そんな気がした。

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