第2話 オムライスはどっちだ

地元の商店街に、新しい洋食屋さんが入った模様。

昼どきに前を通ると、ホワイトボードにランチメニューが書かれていました。


「オムライス」


足が止まります。

洋食屋さんのオムライス。

気になります。

サンプルも無ければ、写真もありません。

ますます気になります。


古い商店街の一角。

どことなく昭和を思わせる店構え。

けれど通りからでは、店の中の様子を見ることはできません。

なので一層、期待がふくらみます。


ここのオムライスは、薄焼き玉子でケチャップご飯を包んだ、昭和なオムライスかもしれない…


そしてまた別の日の昼どき、あの洋食屋さんの前を通ると、

ランチメニューが書かれたホワイトボードがありました。


「ふわとろオムライス」


「ふわとろ」


「ふわとろ」かぁ……


しゅーーん(期待がしぼむ音)


「ふわとろ」じゃあ、ちょっと違うかもな…

薄焼き玉子のオムライスじゃあ無いだろうな…

付け合せはパセリじゃ無いだろうな…(そこか?)


矢芝が子供だった昭和の頃は、オムライスといえば、薄焼き玉子のオムライスでした。


今や、デミグラスソースのやつとか、ホワイトソースのやつとか、ふわとろ玉子とか、多種多様ですが、やはり矢芝は、薄焼き玉子のオムライスが好きです。


さて、くだんの洋食屋さん。

本日昼どきに通ったところ、やっぱり「ふわとろオムライス」との表記。


……ん?

何か小さく書き足してある?


「ロールキャベツ添え」


な、何ですとーっ?

ロールキャベツ??

添え、って、ワンプレート?

それとも別皿?

き、気になるーーっ!!



……ってか、

……食べ行っちゃいなよ。






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